アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
【ネコサマニアヤカル】 15
-
「...っは!」
ヨコは自分の叫び声で目を見開いた。
視界には天井が映っていた。
暫く現状が理解出来ずヨコは動けなかった。
「...ヨコさん?大丈夫ですか?」
ぴょこりと恋人の顔が覗き込み、ヨコは飛び起きた。
「ナナメっ!お前耳、俺っ猫...」
ナナメの肩をつかみ錯乱したまま言葉を紡ぐと日本語覚えたてのように単語だけが飛び出した。
ナナメは肩を揺すられズレた眼鏡をかけ直しながら困った顔をした。
「ちょ、ちょっと落ち着いてください」
彼の言葉にヨコは瞬きを繰り返し、やっと落ち着いてナナメの顔を見た。
頭の上には何もなく、頬に触れ、耳に触れるとそれはちゃんと人のものであった。
「ああ...なんだ...夢か...」
ヨコは心底ホッとして深く息を吐いた。
「変な夢でも見たんですか?もーソファで寝るからですよ」
「...すまん」
彼は苦笑して頭を撫でてくる。
通常に戻ったナナメをぼけっと見上げた。
「なんかにゃあにゃあ言ってましたけど、
猫の夢でも見たんです?」
ナナメはくすくす笑いながら、部屋を出て行ってしまった。
ヨコは顔が熱くなるのを感じて頭を抱える。
もしかして自分は相当変態臭い夢を見てしまったのではないだろうか。
「絶対にナナメには言えない...」
心の中で彼に謝りながらも、もうソファでは寝ないと誓ったヨコであった....。
おわれ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
16 / 52