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まさかの王子って・・・
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う~ん、どうやら楓の地位はこの国でも変わらないらしい
変わっているとするならば、着ているものぐらいかな?
「どうしたの?」
「まさかとは思うけど・・・モンスターとか出ませんよね~?」
「出るけど」
「ひぃ!!」
「だから色々な職業の人達がいるんでしょ?」
「ですよね・・・」
普通、道端の露店で武器やワンドなんて売っていませんよね
これじゃ、これじゃ異世界でも別の異世界じゃーーーーーん!
「特に、夜森に出る奴は可愛い子が大好物だから気をつけて」
「別に可愛くなんか」
「そう?」
およっ?
こっちの世界の楓の髪は少しだけ茶色いかも
瞳もブラウンだし・・・でもピアスは健在とかどんな世界だよ
顔を覗き込まれて思わず見つめてしまった
「確かに話は本当みたいだね」
「ん?」
「だって、嘘の話だとしたら俺の顔をそんなに凝視出来ない」
「あっ、ごめん」
「そう言えば名前を聞いていなかったね」
「俺は空雅!みんな空って呼んでた」
「わかった、じゃ俺も」
「うん!でも、楓は別人だから楓様だよね」
寂しいけど仕方がない
ここにいる楓は全くの別人なんだから
「いいよ、楓で」
「えっ?」
「俺が許すからいいの」
「わかった!」
性格まで似てる
と言う事は・・・・・・
やめよう、凱が気の毒に思えて来たし
「じゃ、まずは服かな」
「うん」
お城に入るとみんなが挨拶をしていた
俺にじゃないけど何だか困る
「じゃ、凱にまずは紹介するから」
「うん」
つ、ついにお城の中に入ってしまった
いいのか俺?
めちゃ浮いてますけど?
そしてなんだか睨まれていますけど?
「人間て嫉妬深いね」
「嫉妬?」
「このオーラはみーんな嫉妬」
「へぇ」
とんかつとの会話はどうやら俺にしか聞こえないらしい
そんな独り言のような会話を聞きながら楓が言った
「空はその使い魔と会話が出来るんだね」
「はい」
「そう」
「独り言みたいでごめんなさい」
「ううん、気にしないで」
「お腹空いたな~」
「そういえばとんかつって何を食べるの?」
「わからない」
う~ん、困ったぞ
「あ、あの」
「どうしたの?」
「普通、使い魔の食事は何を?」
「使い魔の食事?」
「はい、お腹空いたと」
「飼い主の精気かな」
「ええっ!!精液??」
「精気!」
「あぅ」
驚いた
いきなり俺ってばマジで馬鹿すぎる
「ちなみにどうすれば?」
「空はまだ元気?」
「一応」
「じゃ、その使い魔に意識を集中して」
「意識を集中…集中……あれれ?」
「大丈夫?」
「急に力が」
「だろうね…だから普段は空が元気で満腹の時にやればいい」
「わかった」
と言うか……マジで歩くのもやっとで、楓に支えられながら歩いていた
「おいっ!浮気か?」
「凱、違うよ」
凱?
思わず振り向いて驚いた
「凱っ!」
「な、何だお前は」
「とにかく俺達の部屋へ」
「ああ」
今度は二人に支えられて歩いた
何だか、知り合った頃の凱に似てる
最初は嫌な奴かと思ったけどホントはすごくいい人なのもわかってる
なんだか豪華な部屋に連れて来られて、寝かされた
「食事を用意させるから休んでいて」
「はい」
そして凱と二人
何だか空気が重い
「で、お前誰?」
「空です」
「名前じゃない!楓の何?」
「えと、助けてもらいました」
「助けた?楓がお前を?」
「はい」
「話は俺がするから空は少し休んでいてね」
「はい」
戻って来た楓が凱に俺の話をしていた
途中までは聞こえていたけど、すごく疲れてそのまま眠ってしまったんだ
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