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嵐って・・・・・
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ふふっ・・・産まれたての子馬はすごく可愛かったな
産まれてすぐに立ち上がる生命力の強さに感動しちゃったしね
「じゃ、また来ますね」
「いつでもどうぞ、そうそう嵐が近付いていますのでお気を付けてお帰り下さい」
「ありがとう」
う~ん
嵐って台風みたいなものだよね?
風が強くて雨が降るだけなのに変なの
馬小屋から外に出ると、空がおかしな色になっていた
「うわっ・・・不気味」
雲の流れが速いし、星が揺れている
「急いで戻らないと・・・・・・」
ここから城までは走って8分ぐらいだから大丈夫だよね
「よし、雨が降る前に戻ろう」
そのまま走り出した瞬間、空が眩しく光った
「ひっ!!」
な、なに?
雷じゃない・・・・・でもすごく空が気持ち悪い色になってる
「怖い・・・・・」
でも戻らなければ
怖いけどまた走り出した瞬間
「うわっ!!」
嘘・・・・・
これって雹?
しかも星型だから痛いし大きな粒も降って来た
「どうしよう・・・・・・」
急いで大きな木の下に避難したけど、動けないよ
星型の固まりはどんどん大きくなってるし・・・・・・
「何で??」
信じられない!
雨なんか降ってないのに足元に水溜りが出来ていた
「動けない・・・・・めちゃ冷たいし」
氷のように冷たい水がどんどん溢れてきた
「俺、ここで死ぬかも」
「いててっ・・・・・ここも危険みたいだけど動けないし」
どうしよう
見ているだけなら金平糖が空から降って面白いな~で済んだけど、今の状況では面白いと言う前に死んでしまうかも知れない
「寒い・・・・・・よ」
足はかじかんできたし、気温も急激に下がってきたような気がする
この世界の嵐ってこんなに命懸けなの?
木の根元に座り込み、両手で体をさすりながら白い息を見つめていた
「寒い・・・・真冬みたい」
さっきまで適温だったのに嘘みたい
と言うか、金平糖の雹がどんどん積もって来た
落ちてくる音に恐怖を覚えながら、必死に耐えていた
「もう・・・・・駄目かも」
寒さと恐怖で意識まで朦朧として来た
足は完全に地面に張り付くように凍り付いてしまった
「奏・・・・・助けて・・・・・・」
俺はどっちの奏に助けを求めているんだろう
でも、どっちの奏も助けてくれないよね
素直に奏の言いつけを守っていればこんな事にはならなかったのに
ホント、俺って駄目だな・・・・・
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