アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
俺の世界
-
食事が終わり、二人でお茶を飲みながら話を始めた
と言っても、何から話せばいいのか・・・・・
「何が知りたいの?」
「何でも」
それが一番困るんだけどな
「う~ん」
「じゃ、どうやって生活をしているのかを聞かせてくれ」
「いいよ、んとね・・・・」
生活かぁ
別にこれと言った事は何もしていないような
でも、奏は待ってるみたいだし
「んと、前にも話したと思うけど俺達の世界は魔法とかは夢の話でね」
「夢?」
「うん、人間は魔法は使えないしドラゴンもいない」
「そうか」
「俺は毎日、城で動物の世話をしたり町に出てみんなの顔を見たりしてね」
「なぜ町に?」
「だって、みんな笑っていたほうがいいじゃない」
「・・・・・そうか」
「うんうん、後は教会にいってお手伝いをしたり学校で言葉を教えたりして暮らしているんだよ」
「成程」
「勿論、仕事もちゃんとやってるしすぐさぼる奏の監視もやってる」
「・・・・・・・・奏」
「あっ、俺の世界の奏ね」
「そうか」
「うん、奏は目を離すとすぐに仕事をさぼるから楓がいつも捜す羽目になるんだ」
「名前も同じなんだな」
「うん、だからびっくりした」
「そうだな」
「楓はここの楓と同じかな・・・・凱も変わらない」
「俺は違うと言う事か?」
「ん~、違うというか・・・・・真面目だよね」
「そうかな」
「うん、それに・・・・・・」
やばっ・・・
つい、怖いって言ってしまいそうだった
「それに何だ?」
「えっ」
「話せ」
「えと・・・・忘れた」
「空」
ごまかせないし
「怒らない?」
「ああ」
「じゃ・・・言うけど」
「・・・・・・・・・・・・・」
沈黙は止めて欲しい
怖いし
「この世界の奏は・・・少し怖いかも」
「怖い?」
「何だろう、ほら・・・笑わないしいつも難しい顔をしてる」
「・・・・・・・・・・・・・」
「笑う必要などないだろ?」
「そかな?あると思うよ」
「何故だ」
「だって、笑顔の方が幸せになれるじゃない」
「幸せ?」
「そうだよ」
「お前は俺に笑って欲しいのか?」
「うん、もちろん」
「でも、俺を笑顔にするのならお前がもう少し俺といてくれないと無理だな」
「えっ・・・」
「もっと俺という人間を知って欲しい」
「そか、うん」
「俺は怒っているつもりはないし、お前を怖がらせるつもりもないんだ」
「うん・・・・わかってる」
「そうか・・・・・・・・・・それで」
「ん?」
「その俺とそっくりな奏がお前の大切な人なのか?」
「うん、そうだね」
「会いたいか?」
「会いたいよ・・・・・きっとすごく心配してると思うし」
「・・・・・・・・・・・・・」
「奏はすごく心配性だから」
「同じ顔なのに何が違うんだ?」
「全て違うよ」
「何をしても無駄なのか?」
「奏・・・同じ顔だけど俺には本当の奏ならすぐにわかる」
「・・・・・・・」
「ごめん・・・・・上手く言えなくて」
「どうしたらお前は俺を見てくれるんだ?」
「えっ?」
「何でもする、言って欲しい」
どうしよう
困ったな
何でもって言われても、無理だしな
困ったぞ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
21 / 55