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空をベッドに寝かせて三人で話をしていた
「楓、あのワンドはなんだ?」
「ドラゴンのワンドだね」
「本当に存在したのか?」
「在処がわからないしほぼ伝説にはなっているけど」
「それを何故空が?」
「多分、ワンド自体は存在しないのかもね」
「あ~、わからないだろ!わかりやすく説明しろ」
「ドラゴンが空に与えてくれたんだと思う」
「ドラゴン?でもいないだろ」
「いるじゃない、空の一番近くに」
「玉子か?」
「そうだね」
「じゃ、あの玉子は成長していると言う事か?」
「うん、でもあのままでは無理だと思う」
「う~ん・・・」
「空を護る為と言うか玉子が自分を護る為かも知れないし」
「確かに空が攻撃されたら玉子の存在も知られてしまうしな」
そう考えれば何となく納得するしかない
そして楓が話を続けた
「ところで・・・こういう話は信じる?」
「何だ?」
「空から聞いたんだけどね、夢の中でもう一人の空に会ったんだって」
「へっ?どういう意味なんだ」
「空が言うには、もう一人の空はこの世界の人間で二人が入れ替わったんじゃないかって」
「そんな事があるのか?」
「夢の話だし俺も今は半信半疑かな」
「でもさ、もう一人の空がいてこの世界の人間なら・・・」
「何だ凱」
「今の空が消えても寂しくないんじゃないかなって」
「・・・・・・・・・」
「ごめん」
「でも、ここにその空が来るとは限らないでしょ?」
「まぁな」
「もう一人の空か」
「ここにいる空には愛する人がいるけどその空はいないかもよ?」
「だからと言って・・・」
「あくまでもまだ夢の話だから考えない方がいいね」
「だな」
もう一人の空か
考えた事も無かったな
でもお互いが元の世界に戻ったとしてもその空は俺達を知らないはずだ
どんな生活をしていたのかもわからない
もしかしたら結婚しているかも知れない
いくら同じ空だとは言え、簡単に愛せるわけがない
「奏が考え込んでるな」
「部屋に戻ろう」
「だな」
二人で部屋に戻り、ワインを飲んだ
「ドラゴンのワンドか・・・」
「初めて見たかも」
「俺もだよ、だって古い本の中のものだと思っていたし」
「だよね」
「お前、怪我はもういいのか?」
「うん、凱のおかげ」
「しかし巨人とはね」
「どんな契約をしたんだろう」
「だよな、人間以外を操るにはそれなりの契約が必要だし」
「巨人は体は大きいけど頭は悪い」
「確かに」
「どこの国の奴らなんだ?」
「北の果てかな」
「そのまま凍り付いていればいいものを」
「そこまでして権力を手に入れたいなんてね」
「だよな、欲が深い」
「俺は凱だけでいい」
「今日は何もしないぞ」
「残念」
一つの国で満足していればいいものをみんな勢力を広げたがる
世界を統一するのは奏なんだ
それは昔から決められている事
でも奏はまだ知らない
もしその言い伝えが本当なら空がドラゴンの力を持っていてもおかしくは無い
それで戦争が終わるのと言う事なのだから
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