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期末テストと学校祭
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博士くんの家から逃げ帰って数日が過ぎた。その間にテスト週間が始まり、博士くんに家で一緒に勉強しようと言われ、のこのことついていっては小便や大便を弄ばれ、泣きながら帰るというのを毎日のように繰り返していた。
僕だって馬鹿じゃない。博士くんの家に行ったらろくでもないことが起きるというのは予想できている。なのについていってしまうのは、断ることのできない気の弱さが原因だ。
そんなわけで僕は頻繁に博士くんの家に出入りしていたけど、幸運なことに芳さんとはまだ再会していない。「香水」の件があるからできればもう二度と会いたくない…。
でも、暗黒のルーティーンももう終わりだ。テストが終わったから、これからは家に連れ込まれることはなくなるはずだ。
…はず。
「清司くん!テストどうだった?」
最後のテストが終わった瞬間、博士くんがにこにこと僕に話しかけてきた。
「全然だめだった…。今回あんまり勉強できなかったし…」
少し嫌味をこめて言ってみたが、博士くんにはまるで通じない。
「そっかー!じゃあ次のテストも一緒に頑張ろうね。俺が色々教えてあげるから。ふふふふ」
「う、うん…」
結局そうなるのか…。
今日はこれから学校祭についての話し合いがあるらしい。学校祭が行われるのは夏休み後だけど、準備は期末テストが終わったこの時期から始まるのだ。
まあ…僕にはあまり関係ない話だ。去年はクラス内で存在を忘れられていたから、準備も当日もあまり参加していない。今年も似たような感じだろう。
「清司くん、この学校の学校祭ってどういう風に行われるの?」
馴染みすぎていて忘れてたけど、博士くんは転校生だ。学校祭に参加するのも初めてだった。
「えっと…合唱祭と体育祭と文化祭をそれぞれ1日ずつ、3日間にわたって行われるよ。それで、クラスでは合唱と応援団と体育祭の看板づくりとクラス展示の4つの係に分かれるんだ。それぞれについてコンクールがあって、その結果+体育祭での個人の成績によって総合優勝が決められるよ」
「ふーん。よくわかんないけど、俺は清司くんと一緒にいればいいってことだよね」
「ど、どうかな…」
僕と一緒にいたら、きっと楽しめないと思う。
「今から係を決めるんだよね?清司くんは何やるの?」
「展示がいいなあ」
「じゃあ俺もそれ」
「う、うん…」
人前にでるのは嫌だ、絵を描くのも嫌だ、っていうただの消去法なんだけど。博士くんはやりたいやつないのかな。
「あ、あの、博士くん」
「ん?」
「えっとその…僕もう、うんち出てるからね」
「へっ?!どうしたの急にそんなアピール。俺を誘惑してるの?見せてくれるの?ほらこれ僕のうんち!って?見る見る。見るよ。早速今からトイレへ」
「そ、そうじゃなくて!修学旅行の班決めの時みたいに、1人になるのが怖くて便秘になってたりはしないよってこと。だから、別に気を遣って僕と同じ係にしなくても、自分のやりたいのを選べばいいと思う…」
「なんだ、そんなこと?」
博士くんは露骨にがっかりした表情でそう言った。
「気なんて遣ってないよ。清司くんと一緒にいたいから、一緒の係を選んだの。それに、ぜひクラスで展示したいものがあるし…♡」
「よくわかんないけど、それ展示しないほうがいいと思う」
「えええ〜♡俺は展示したほうがいいと思う〜♡」
「なんか楽しそうだね…」
「これは、チャンスだからね!」
「そうかなぁ」
いくら博士くんでもうんちを展示したいなんて言い出したら大変なことになるだろう。少なくとも女子からの評価は崩壊する。
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