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博士の提案
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結局僕が折れて、悩み事について話すことになった。もちろん見せるつもりはないけど…。
「僕たち、高校2年生だよね。だから、修学旅行があるんだ。来月」
「へえ。どこ行くの?」
「萩と広島だよ。…それで、ゴールデンウィークに入る前、先生が言ってたんだ」
「なんて?」
「休み明けには班決めをするぞって…」
「それで?」
「それだけ…」
「……?」
博士くんが今度は本当に不思議そうな顔をしている。まあ、博士くんみたいな人には、僕の悩みなんて理解できるはずもないか。
「えっと…僕、友達いないんだ。だから、好きな子同士で班を作ったりとか、そういうの、すごく苦手で…。その不安な気持ちがストレスになって、便秘につながってる…のかも」
「清司くん!」
博士くんは真剣な表情で僕を見ている。
「そんな悩み、すぐに簡単に解決できるよ!」
「え…」
博士くんにお腹をぽんとたたかれた。
「修学旅行の班は、俺と組もう!」
「え、で、でも…」
「何か問題あるの?」
「博士くんに申し訳ないよ。学校行ったら他に友達いっぱいできるだろうし…僕なんかに気を遣ってくれなくても…」
僕がそう言うと博士くんは口をとがらせた。
「もう清司くん…。俺は、清司くんに気を遣ってるわけじゃないよ。清司くんと一緒に回りたいから誘ったの」
「え…?」
「清司くんと一緒なら新しい学校でもきっと楽しくやっていける。馴染みがない人たちとの旅行でも、きっと思い出に残るものになる。そう思ったから誘ったんだよ」
「う、うん…」
博士くんは誤解している。僕なんかと一緒にいてもつまらないだけだ。なんであんなやつ誘ったんだろうって後悔することになる。
「それにさ、俺って見た目いいでしょ?」
「え?そ、そうだね」
「見た目がいいと、人が集まるんだよ。中身なんて全然知らないくせに、仲良くしてほしい人はいっぱい現れる」
「うん…」
「だから、清司くんも俺と仲良くしてれば、たくさん人が集まってきて、ひとりぼっちじゃなくなるよ。そういうのを利用してやろうって気持ちでもいいから、俺と友達になってくれると嬉しいな」
「博士くん…」
ちょっと…いやだいぶ変態っぽいけど、根はいい人なんだな。博士くんと友達になれたら…現実世界ももっと楽しくなるのかな?
「博士くん、ありがとう」
僕の言葉を聞いて、博士くんはぱっと笑顔になった。
「俺と同じ班になってくれるの?」
「うん…ありがとう」
「じゃあ、どう?」
「…え?」
博士くんは再び僕のお腹を撫でている。
「うんちのご様子は?」
「い、いや、まだ…」
「なんだあ。でも、これはこれでいいね。ギュンギュンに詰まったウンチを肌越しに感じることなんて、めったにないし。存分に味わっておかないとね!」
博士くんはその後小一時間ほど腹を撫でて帰っていった。
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