アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
理由。
-
「風邪..引いてたから」
「は?」
「右が風邪引いてたから..好きだなって思った」
左のロマンスの欠片もない頓珍漢な台詞に
右はしばらく口を開けていた。
右の顔を見て左は頭を掻いてしゃがみ込んだ。
「あ〜いやそうじゃなくって!
なんて言ったらいいかなぁ..」
しゃがみ込んだまま唸っている。
「....僕の駄々を笑わないでくれたから」
左はぽつりと呟き、何故か泣きそうな目で見上げてくる。
意味わかんねーと思うけど、そこが左らしくもあって右はおもわず噴き出した。
「み、右はなんで僕のこと好きなのさっ」
やり返すようにぐいっと両手で片手を引っ張られ思わず地面に座り込んでしまう。
「僕のどこが好き?」
左は膝の上に頬杖をついてアイドルみたいに小首を傾げた。
眉根を寄せて、ええ..と唸る。
「....お前といると、色々どうでもよくなるところかな」
右は左と同じポーズを真似してやった。
彼は瞬きを繰り返し首を傾げた。
「えー何それー」
「お前こそ何それだろ」
右が言い返すと、左は小さく息を吐いた。
自分もこんな曖昧な"好き"で付き合っていたのか。
薄っぺらいのかもしれないと呆れてしまいそうだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
40 / 109