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この夜空の下に二人きりなんデス…。
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腰を上げた悠希とハンターは、再び人里目指して進み始めた。
腹部の痛みもそれほどなく安心して揺られながら、景色を楽しむ。
時々休憩を挟みながらの旅路は思いのほか時間が掛かり、まさかの一晩を越すこととなった。
火を焚くことなど出来るわけもなく、木の虚を見つけてそこへ横たわるハンターのモコモコ毛に包まれて悠希も丸くなる。
「ねぇ、見てよ…」
見上げた空は、暗い中にも恐ろしいほどの輝きを見せていた。
たくさんの星が煌めき、二人の上に降り注ぐかのようだ。
辺りは虫の小さな音がリンリン、キチキチと合奏をしているだけ。
まるで、世界に一人と一匹しか居ないような不思議な感覚が支配してくる。
「あの星、一番光ってる」
夜空をこうしてじっくりと眺めたのはいつぶりだろうか。
「…あなたの目の色に似てるね」
そう言って見上げると、ハンターが鼻先を首筋に寄せてきた。
くすぐったくて、クスクス笑ってしまう。
大好きな相手に包まれて、幸せを改めて噛み締めた悠希だった。
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