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会いたい一心なワケで…。
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ハンターを探して早数日。
この広い場所では、なかなか見つけるのは難しかった。
「おかしいなぁ。ここは元々ハンターの両親の土地から近くて、目撃された回数も比較的多いんだけど…」
「警戒しているんでしょうか?」
マーロウの言葉に悠希がシュタイン博士へと問いかける。
「うむ。そうかもしれんな~。ハンターは特別優れた個体だからな」
なにせ、普通の狼ならまだ群れで暮らしているはずが既に独り立ちしている位だ。
シュタイン博士も頷く。
「ひとまず今日もここまでにして戻るとするか」
シュタイン博士がそう提案すると、悠希は渋々その森林を後にした。
そんな一行の姿をジッと見つめる相手が居るとも知らず…。
数時間後ー。
悠希はひとり森林の入り口に立っていた。
どうしてもハンターを見つけたくて、我慢が出来ずにやって来てしまったのだ。
ここなら村から近く、警戒心の強いハンターならやって来ないだろうという安易な考えで。
少しでもハンターを感じとりたくて。
「?!」
その時、銃声と鹿の鳴き声。
そして森がザワツクのを感じた悠希は、無意識に体を動かしていた。
そして丸腰なのを忘れて、森へと入って行ってしまった。
いくらハンターが賢いとはいえ、野生の獣。
悠希もただの縄張りに侵入した部外者である。
大きな獲物を一発で倒してしまう力と攻撃性が見られるのだから、人間など襲われたらひとたまりもない。
しかもこの時間帯に銃声とは、穏やかでは無い。
密猟者が毛皮目当てにハンターを狙ってという可能性もある。
そこへ悠希が顔を出せば、密猟者が口封じへと走るかもしれないのだ。
「ッ!」
もしもハンターに何かあったら…。
「この先にハンターが居るんだ…!」
悠希はハンターに一目会いたい、もしもの時は自分が助けるんだという気持ちで前へと進んでいった。
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