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第1章 彼との出会い
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フジside
今日から高校生か…高校生になっても嘘をつき続けなくちゃいけない。
でも、もう慣れた。大切な人達を騙すのも、自分を騙すのも、もう慣れた。だけど何でだろう…どうしてこんなに心が痛いんだろう…
ピーンポーン
フジ「うわぁっ!?ってインターホンか…」
変なことを考えていたせいでいつも以上に驚く。
だけど、驚いている場合じゃない。多分来たのはヒラだろう。
俺は素早く制服に着替え、家を出た。するとやはりヒラがいた。
ヒラ「あ、フジ、おはよぉ」
フジ「おはよ!ヒラ!遅くなってごめんな!」
そう言うとヒラは全然大丈夫だよ~と笑顔で言ってくれる。
ああ、この笑顔に俺は何度救われただろう。
フジ「って!もう学校行かないと遅れるっ!」
俺がそう言うとヒラは自分のスマホを見て
ヒラ「ええ?!もうこんな時間なの?!急ご、フジ!」
と言って走り出した。俺はそれを追いかける。
俺の家から走って学校の近くまで来ると、歩きだした。
フジ「ここまで行けば大丈夫だよな…」
と息を切らしながら言うとヒラが、だね…もう疲れたよ…と言う
フジ「じゃ、ここから歩いて行こっか!」
そう言って歩こうとしたら、誰かにぶつかった。
ヒラ「フジ!?大丈夫!?」
ヒラの怖がっているような声が聞こえる。それもその筈…だって俺は、キヨっていう噂になっているヤンキーにぶつかってしまったからだ。
キヨ「いってぇなー…」
彼はそう言う。あ、俺死んだかも…とか思いながら謝罪の言葉を口にする。
フジ「すみません、俺が前を見ずに歩いてたから…」
そう言うと彼は…思ってもみないことを言った。
キヨ「いや、俺は全然大丈夫。そっちこそ大丈夫かよ?」
と聞いてきた。まあ、俺の方が派手に転んだから仕方ないよな…と思い、俺はああ、全然大丈夫ですよ!と返しておいた。
キヨ「なら良かった、じゃあ俺行くから。」
と、言いこの場を去って行った。するとヒラが俺にちかずいてきてこう言った。
ヒラ「どこも怪我してない?!怖くなかった?!」
ってすごく心配してくれている。俺は安心させようと思って
フジ「大丈夫大丈夫!怪我もしてないし、思ってたより怖くなかったから!」
笑顔で言うと良かったぁ…と安堵の表情を浮かべる。
俺はヒラによし!学校に行こう!と元気に言った。
ヒラはうん!行こー!と言って歩き出した。
そのとき、彼に出会ってなかったらこんな思い、しなかったという事を俺はまだわからなかった…。
彼との出会いend
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