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つづき
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「期限切れの書類、一応謝罪の文も内包されてはいますが……どうぞ」
風紀委員長はその報告内容が分かっていたように興味なさそげに話を聞き流し、机に乗せられたファイルには目をくれようともしなかった。
「杉原ァ」
「………………」
「わかっていながら何故受け取る?そんなにアイツが好きか、それとも案外ソウイウ性癖か……」
「………やめてくださいよ」
ソウイウ性癖なのはてめぇだろこのゴミクズドS野郎。とはさすがに言えず、ポーカーフェイスを保ったまま爽やかに笑ってみせる。
「ハッ、いいぜ。今回は趣向を変える。代永、尋問室使う。人入れるな」
「はい」
そう言いながら俺の頭を掴み悪の根城へと引っ張って行った。
前回はここで息も絶え絶えになるほど暴力を受け窒息しそうなほど首を絞められた。あの悪夢が蘇り一瞬身体が引きつる。
中にはソファがあり、そこへ投げ捨てられる。「座れ」と言われ素直に座ると委員長は隣の部屋へ消え、両手にコップを持って戻ってきた。
「まぁ飲め」
そう言いつつ俺の前にコーヒーの入ったコップが置かれた。委員長は正面に座り、自分もコーヒーを飲み始めた。
おかしい。こんな和やかなムード前回は無かったぞ。
毒でも入ってるんじゃないかと算段した俺は「あの、俺ちょっとコーヒーは苦手で…」と遠慮するとそれこそ殺されるんじゃないかというほどの視線に睨まれ即座に「頂きます」とコーヒーを飲み干した。
「親衛隊はどうだ」
え、そんな感じで進んでいくの?というような感想しか無かった。普通に世間話でもするかのようなリラックスムード。
「……徐々に隊員が増えており、統括が大変ですが楽しいですよ」
「お前の奴隷が増えていくようで?」
「……まさか」
みんながみんなお前みたいな暴君体質だと思うなよ、と思いつつにこやかに笑っておく。
「お前目当てのも多いだろ。いつ掘られるか見ものだな。時間の問題か」
そう言って愉快そうに笑む委員長の鼻っ柱を粉々に複雑骨折させて美形なその顔に仇を作ってやりたい。
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