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軍配の行方
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後半に入っても攻めはことごとく
阻止されたが、それが全てじゃない。
こっちもこの攻め方が何故マズイのか、
それに代わる方法はどうすべきだったのか、
俺達に対して鷺我はどんな風に動いてるのか
全てデーター取りさせてもらう。
折角のチャンス、モノに出来ないで
どうするよ?
マネージャーしっかり記録とっておけよ。
見れば秋の奴、必死にノートを書くのに
余念がなさそうで、結構。
鷺我さんよ、いつまでもテメーらが
大将だと思うなよ?
いつか俺らから足元救われるかもだぜ?
そう気持ちを切り替えるだけで
ムッチャクチャ楽しくなってきた。
やっぱサッカーって面白れぇ!!
試合がもう終わると思った頃、
突然近衛動いた。
お前いつも動くの遅せぇよ。
そんな個人技もってんだったら
もっと序盤から点取れただろーが、ったく。
紺里じゃねぇけど
最初からヤレっての。
シュート後、割れんばかりの近衛コールが
鳴り響く中、当の本人はニコリともせず
ベンチ方向をみてる。
「!?」
その視線の先に秋の奴が親指立てて
近衛に示してるのが目に入った。
……オイ、まさか?
もしかしてずっと動かなかったのって
鷺我のやり方を俺達に見せる為か?
(ハッ!マジ大した奴だよ、お前は)
……えれぇ後輩持ったもんだぜ。
それに引き換え、
近衛にしてやられてさぞやあのガキ
悔しがって……
笑っていやがる?
悔し紛れの笑い方じゃねぇ。
心の底から嬉しそうに
笑ってんの、か?
何考えてるんだ?コイツ。
……訳がわからねぇ。
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