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新学期
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「今年もよろしくな姫!」
「姫と一緒になれるなんて嬉しい!」
「姫、ごきげんよう!」
俺、白雪 千歳は何らかの嫌がらせを受けているのではないかと、今更ながら疑っている。
"白雪"という何とも珍しい苗字であるが故に、"姫"などというあだ名が浸透してしまったことは自明のことであろう。
「日向…面白がって言わないの!」
「ごめんってちーちゃん!今年も同じクラスになれたんだしさ!仲良くして?」
さっき姫って言ってたうちの最後の1人こそが、俺の中学校からの親友の世良 日向だ。
明るく元気の良い日向は、俺とは違って男の子らしく、言わば憧れでもある。
ちーちゃん、なんて女の子みたいで気にくわないこともないことはないけど、日向に呼ばれるのなら悪い気はしない。
「そ!れ!に!今年もけーちゃんが一緒で俺
超嬉しい!」
「クラス替えめんどいと思ってたけどよかっ
たよ…」
けーちゃん、こと吉野 慧もまた俺の親友である。慧は高校からの仲だが、俺たちととても相性がよくて3人でいることが多い。
こうしてまた、同じような生活がつづくのだと、安心のような、寂しいような、そんな気持ちだった。
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