アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
翌日
-
「あれ?ちーちゃんどうしたの?元気なくない?」
「んー…まあほら、早めの夏バテ…?」
厳しい言い訳だということはわかっているが、いやーちょっと昨日のsexが激しすぎて腰が、なんて口が裂けても言えない。言わない。
昼休み、後ろの席の日向と他愛もない話をしていた最中、何やら廊下が騒がしいことに気づいた。
「すみません、突然お邪魔してしまって」
「いやいや!七瀬社長には大変お世話になっておりますので、これくらいのことはさせて頂きますよ」
「…あれ?七瀬さんじゃね?」
「ほんとに来た…」
学校にはいくらでも入れるということを有言実行した悠さんはなんだか楽しそうにも見えた。
「母校への恩返しみたいなものですから。では文化祭の件はよろしくお願いします。あとは私1人で大丈夫ですので、校長先生は戻って下さい」
「もちろんです。では、失礼して」
「ねぇ、社長だって!かっこよくない?」
「仕事できる大人な人って感じで素敵〜!」
盛り上がる女子生徒達を横目に見つつ、俺もスーツ姿の悠さんに見惚れる。
(こんなかっこいい人の恋人が男って…)
「な、な、せ、さーーーーん!!」
「は?!ちょ、日向!」
「あはは、流石日向くんだね。よく聞こえるよ。」
ぶんぶん、と大きく手を振る日向。
それを止めさせようとする俺。
にこにこと笑う悠さん。
それを遠くから呆れた顔で見る慧。
一瞬にして視線は俺たちに集まり、それに耐えきれなくなった俺は悠さんを連れて人気の少ない階段まで走った。
「学校で手を繋いでくれるなんて大胆だね」
「し、仕方なくだから…!そんなことより、なんで悠さんが学校に?」
「講演会をしてくれって頼まれたから、代わりに文化祭を見に行きたいって言いに来たんだよ。まあ千歳にも会いたかったしね?」
スーツを着た大人と制服をきた生徒。
側から見たら教師と生徒に見えなくもない。
この近い距離感さえなければの話だけれど。
「心臓に悪いから今度から行く時はちゃんと言ってから来てね…?」
「来るのはいいのか…」
「え?」
「いや、なんでもないよ…」ちゅっ、
「?!」
「午後からも頑張ってね、千歳」
唇に甘いキスを落とされる。
2、3秒余韻に浸ってから、ここが学校だと思い出し周りを確認する。
「誰もいない、か…悠さんのばか。」
そう言いつつも、嬉しさを隠しきれない俺は、少し赤くなっているであろう顔を俯かせながら教室に戻るのだった。
「七瀬悠…なるほどね」
後ろの影に気付かないまま…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
18 / 36