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何の罪だというのか
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保健室の先生×高校生
(頭痛)
この痛みはいつまで続くの??
この苦しみからはいつ解放されるの??
「先生、薬頂戴……」
がらりと保健室の戸を開くと
先生にそんな声をかける
いつものことで手慣れた先生は
棚からいつもの薬を取り出して
「今日はまだ飲んだ後じゃないよね??」なんて
あぁ……バレ、てた……
「大丈夫だよ。今日はまだ飲んでないよ。」
ずきずき痛んで歪む表情を必死に笑みに変えて
そう述べれば
先生は不審な表情
いや、さ……わかるよ??
薬を用量守らずに飲むのがいけないことくらい
でも、さ……
この割れんばかりの痛みはどうしろっていうの??
つきんというかわいい痛みから始まって
時間とともにちゃんと痛みありますよと言わんばかりに主張してきた痛みはまるで僕の頭を締め付けるよう
目を開けているのも必死だし
声を出すのも必死だし
脈打つのにあわせるように
どくどくと痛みが襲ってくるから
呼吸をする度に脈がなる気がして
呼吸をするのも必死
息をいっそのこと止めてしまいたい
そんなことすら思ってしまう
「嘘……でしょう??」
差し出された薬を受け取ろうと手を伸ばすと
そんなことを言われてその手を取られる
「え??」
何言ってるの??
嘘だけど嘘じゃ、ない、よ??
飲んだけど、さ
効いてないんだもん
痛いんだもん
飲んでないのと一緒、じゃん
はぁ、と先生が溜息を吐く
何それ
どういう意味??
「しょうが…ない、じゃん…………」
気が付けば目に溜まっていたモノが
ほろりと頬を伝う
必死に立とうとして踏ん張っていた足が
かくんと膝から折れる
その場に崩れ落ちそうになる僕を先生が支える
「しょうがなく、ない。」
「しょうがないよ!!じゃあ、この痛みは??なんなの??このままなの??ずっとなの??治まらないよ、苦しいよ!!馬鹿じゃないの??痛いのは僕なんだよ??」
あぁ、何言ってるの、僕
叫んだって痛いし
何も変わらないし
変わることは
痛みが一層強くなるってことだけ、なのに
ただの八つ当たり、だ
「馬鹿、馬鹿、馬鹿……先生が代わってよ。痛いよ、苦しいよ、馬鹿みたい!!」
そこまで叫んだ
そこまでは覚えている
覚えているんだけど
どうして今、ベッドの上で横になっているのか
それは分からない
「少しは治まった??」
僕が目を覚ましたことに気が付いた先生がカーテンの隙間から僕に問う
痛みは依然としてそこにあって
きっとまた痛くなる予兆だけはある
少しはと言われれば
「少しは、ね……」と
答えられるのはそれだけ
「そう……」
先生は控えめにふわりと微笑むとこう続けた
「代わってあげられなくてごめんね。」と
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