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月夜に妖しくきらめく
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高校生×高校生
(リスカ)
静寂が僕を包み込む
カーテンの開いた隙間から
月明かりだけが部屋の中に注ぎ込まれて
まるで現実から遮断されたみたい
かちり、かちりと
左手に握った銀色のボディーのカッターナイフの刃を出せば
細い光が反射して不気味に光る
はぁ、と深呼吸
剥き出しになった
腕に刃を押し当てて
一気に引く
線ができて
黒い水玉が浮かぶ
すっとして気持ちよくて
何本もその線をつければ
ふと笑みが漏れた
突然、ぱちんという音とともに光が入る
ぱちんという音の方を向けば、君
「何??また止めに来たの??」
僕はコレを止める気は無いし
止められる自身もない
コレは僕が生きるための行為
きっと睨んで君を見れば君は笑って
僕の目の前に腰を下ろす
「そんなこと、しやしないよ。」
傷の出来た僕の右腕をとって
出来たばかりの傷をぺろりと君が舐める
「コレがないと君は死ぬんでしょ??」
傷を舐めた唇が僕の唇に落とされて
鉄の味
僕の血ってこんな味なんだ
「君の辛さは分からないけど……分かりたいから、さ……」
唇を離して
僕の前に君の綺麗な腕が差し出される
カッターナイフを握る腕を取られて
その腕に押し当てる
「だから、切ってよ……」
なんて
君が言うから
何を考えているのか分からないけど
君が望むから
すっと線を引いた
粒なんかじゃなくて
赤い液が一気に溢れ出す
自分じゃないから加減が分からない
「あっ……あ……」
どうしよう
こんなに切るつもりじゃなかった
君の綺麗な腕をこんなに
焦ってカッターナイフが手から落ちて
血を止めなきゃって
君の傷をぐっと抑える
手が赤く染まる
抑えているのに
どろりと赤が止まらない
どうしよう、どうしよう、どうしよう
「何、泣いてるの??落ち着いて、呼吸整えて。」
いつの間にか
目には涙が溜まって
呼吸が荒れていた
それを止めるように
君は僕の涙を拭って背を撫でる
なんで君はそんなに落ち着いてるの??
なんで僕はこんなに焦ってるの??
「コレが君の痛み??」
傷を押さえる手を撫でる君の手
温かい
こくりと頷くと君は笑う
「そう…お揃い、だ……」
そう言って
僕の手を振りほどいて
僕の手に指を絡ませる君
傷と傷が重なり合ってまるでキスみたい
☆
高校生×高校生 リスカとリクエストをいただきましたので…どうで、しょう??激しめのが良かったですか、ね??
ただただ、最後のシーンが書きたかった←
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