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21話
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「これはどう?あみちゃんわかる?」
「んーと、んーと…に!」
「せーかいっ!」
「やったぁ」
机に並び計算を解きあっている
あみの隣に陽が座り、真正面に由木が座る
「じゃあ次いくねー」
「はーいっ」
どんどん進んでいく二人に取り残されたように
黙々とノートに模写していく
「あ、陽くん…大丈夫?」
心配そうに顔を覗き様子を伺う
「え?あ、あぁ…いけるいける、大丈夫」
「そう?なら良いんだけど…」
模写に集中して由木の言葉が入ってこなかった
「ぱぱーおべんきょうわかるのー?」
「むっ…!わかるよ!何でもわかるよ!」
半ばヤケになり、一生懸命数式を考える
「もうそろそろ、おわりにしよっか?」
由木が言い出し、ノートをパタン…、と閉めた
「あみちゃんよく頑張ったねー」
「えへへー」
嬉しそうに笑うあみを見て陽は安心した
勉強を苦に思われてなくて、良かった…
「うわー…全くわからんかったー」
悔しい…何年か前まで現役で机に向かっていたのに…
こうも簡単に忘れるものか
あみとは別の教科書を出してきて
ノートに写しても、なかなかその先に進まない
「陽くん、お疲れ様」
「おー」
「今日は晩ご飯何食べたい?頑張ってたから何でも好きな物作るよ」
一気に疲れが吹っ飛んだ気がした
「ほんま?」
「ふふ、ほんまほんま…何にする?」
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