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68話
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とは言ったものの…
何一つ変わる事なく、ただ時間だけが経った
あの後喫茶店を出て
当てもなく歩き回り、疲れも出てきたし家に帰ってきた
「…ふぅ、疲れた」
とりあえず朔弥のモテポイントを盗んで
使わせてもらおう、それしかない。
「楓なんか飲む?」
「あー、いい」
「メロンソーダあるけど?」
「飲むに決まってんじゃん」
「はいよ」
大好きメロンソーダ
楓の家がここから歩いてすぐの場所で
疲れもあるし、一旦朔弥の自宅で休憩。
お互い一人暮らしで気を使う事もなく居心地が良い
「ほい」
「ん、ありがと………て、え?」
「ん?」
「なんで隣座るの…」
こんなに広い部屋なのに何故か隣に座る彼に
純粋な疑問をぶつける
「嫌?」
「嫌、じゃないけど…いや、何でもない」
「そう?とりあえず疲れたなぁ」
ゆっくりと後ろに倒れて寝転がり眠そうに目を擦る
そんな姿を見てつられて眠気が襲ってきた
「なんか僕も眠い…」
「ちゃんと自分の家で寝ろよ」
「そんな事言うなよー、ちょっとくらい良いじゃん」
「ダーメ、付き合ってもないやつにベッドは譲らねぇよ」
ゴロン、と寝返りを打ち目を閉じた
(何だよ、それ何のポリシーなの?)
眠さが襲い今この場で目を閉じて眠れない事への
不満がふつふつと湧いてくる
「じゃあ帰るねー…」
素っ気なく言ってその場へ立ち上がりドアへ向かう
とりあえず歩くのも面倒だけど
早く家へ帰ってゆっくりしたい
「楓」
「なに…わっ」
「また後で」
名前を呼ばれ、振り向きざまに腕を引かれて
バランスを崩してしまう
ちょうど目の前には朔弥の胸元があって。
耳元で言われた意味深な言葉が
すんなり自分の中へと入ってきた
「え、あ…うん、また後でね」
これってもしかして
気づかない内にもう既に始まってる感じだな…
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