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ドロっとしたものが、まだ喉奥に張り付いている感じがして気持ち悪い。胃液ごと全て吐き出したかった。
オトコの精液を飲むなんて……。まさか、そんな事をするなんて思ってもみなかった。
弘樹のモノが俺の身体の中にあると思うと
気持ち悪さと殺意の他に、身体が妙に疼いた。
ーーー俺は今、弘樹のオンナになっている。
その言葉が頭に浮かび、俺はすぐに思考を移した。
「……ぐっ……んはぁ、ん」
まだバイブが中を動いているが、さっきよりも激しくはない。どうやら弘樹が弱めてくれたみたいだ。
これ以上されたら、俺は自分自身を保つことが出来たかどうか……。バイブを出したい一心に、変な事を口走る自分が思い浮かび、恐怖から身体をブルリと震わせた。
俺の腰を掴んだまま、弘樹は口を開く。
「……洸、もう入れーーー」
しかしそれは、ドアの閉まる音によって掻き消された。
運転席に乗り込む後ろ姿は、何度も見てきた人物だった。ほんの数十分前に、弘樹の護衛だと分かったのだけど……。
彼は後ろを見ることなく、シートベルトを着用して車を発進させる準備をした。
「ボス、私言いましたよね?車を汚すなって」
さっきも聞いたが、いつもと違う喋り方に胸がチクリと痛んだ。見えない大きな壁が築かれたようだった。
弘樹は舌打ちをして、俺の腰から手を離した。
「聞いたかもしれないけど、洸が誘ったから我慢出来なかった」
「誘ってねぇ!弘樹が勝手に……!」
俺を犯そうとした、なんて恥ずかしくて言えない。ぐっと言葉を飲み込み、秀に助けを求めるように視線を向けた。
「な、なぁ、秀、俺」
「ボス、このままだと洸さんのバイトに確実に遅れてしまいます。拘束を解いて、服を差しあげて下さい」
無視……?なんだよ、秀も大学での人格は作ったものだったのかよ。……なんだよ、それ。
「んー、腹立つ。洸にこんな顔させておいて自分はすました表情?」
「……ボスのせいでしょう。それより出発しますよ。今の貴方の小言に付き合っていたら、俺は殺されてしまうでしょうから」
秀の口から随分と物騒な言葉が出た。殺されるなんて、冗談だと思うが、今はもう何を信じていいのか分からない。
もしかしたら、弘樹はお金持ちだけではなく、危険な特殊部隊に属しているとかなのかも。サークルで持っていたモデルガンを怖がることなく、足蹴りしていたし。
腕に縛られていたシートベルトは、弘樹によって外された。赤くなった手首を見ながら、俺はため息をつく。バイトで何か言われたらどうしようか……。何て言って誤魔化そう。ケツに入ってるバイブも違和感あるし。
バイトに集中出来ない。
「洸、俺のこと嫌い?」
服を着替えていると、弘樹がニヤついた顔で聞いてきた。
「嫌いだ」と答えられたらどんなに楽か。嫌いと言ったら、絶対に酷いことをされる。また、バイブを一気に強くされるかもしれない。そう思った俺は嫌々ながら答えた。
「……別に、嫌いじゃない」
「そう。じゃ、好きってことだね」
「はぁ?!何でそうなるんだよ!」
弘樹は俺の反応を楽しむかのように、笑っていた。車のミラーには、秀が僅かに口角を上げているのが見えた。
大学にいた時と雰囲気が似ていて少し調子が狂う。目の前にいるのは、昨日と同じ人なのに、何故か全部違ってて。
モヤモヤとした気持ちが胸の中に蹲った。
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