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小学6年生。side.樹
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月曜日。
週明けのちょうどその日に、俺は日直が当たってしまった。いつもより少しだけ早起きをして準備をし、学校へと向かう。
今日から薄手のカーディガンを着ることにした。
夏の暑さがなくなって、少しだけ肌寒くなってきた頃、まだ紅葉はしていないけど、ちょっとずつ秋を感じ始めていた。
そういえば、もうすぐ修学旅行だよな…
2泊3日か…楽しみだなー。
あ、その前に運動会か。
今週から練習始まるし………
あぁ…、世那大丈夫かな…6年は組体操があるから……心配だ。
ちゃんと見ておかないと…
小さい石ころを蹴りながら、そんな事を考えていた。
―――――
「あっ、樹くん…おはよう……」
「おはよう…って、世那どうしたの?今日早いね」
まだ誰も来ていないだろうと思っていた教室には、世那がいた。
「うん、ちょっと、ね……」
「ふーん…そっか」
目をキョロキョロさせて、なんだか落ち着かない様子。
あんまり言いたくない用事があるのかな…
そう思って、世那にはそれ以上何も聞かなかった。
自分の席について、荷物を下ろしながら今からする日直の仕事を頭の中で整理する。
「えーっと、日付変えて…」
「…っ、あの、樹くん」
「ん?」
くいっと、遠慮がちにカーディガンの袖を引っ張られて後ろを振り向くと、目を伏せて、モジモジと気まずそうにする世那の姿が。
「あ、あのね…僕も何か手伝える、こと…ない、かな…?」
「えっ?」
「に、日直のお仕事…」
「でも、世那何か用事があるんじゃないの?だから、いつもより早く…」
「…大丈夫!も、もう、終わったから」
えっ、はや…
だめかなぁ…って不安そうに見上げる目を見ていると、つい応えてあげたくなってしまう。
「じゃあ…頼んでいい?」
「…っ、うんっ!」
そう言えば、ぱぁっと花が咲いたように笑って頷く世那。
……かわいい
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