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企て
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「―――そこでだ!」
「わっ?」
いきなりの鈴木の大声にびっくりした。
「我らが愛の伝道師こと
桐江直継君に是非、お手本を見せて
頂こう思いまして、ここにお連れしました」
「はぁ……はぁ?」
ヤバイ、何の話だったっけ?
途中聞いてなかった。
「さて、桐江クン前をご覧あれ」
演技がかった大袈裟な仕草で
視線を誘導される。
僕達がいる場所から通りを挟んで建つ
建物は、門構えからしても立派で
いかにもお金持ちの子達が通っていそうな
雰囲気を醸し出している学校だった。
僕達と同じ私立といっても
格が違う感じで中々敷居が高そうだけど。
「……学校だね」
「そそ。
友禅北女学園、名だたるお嬢様校。
そこの女子を落としてみせてよ」
「はい?」
脈絡が無い。
何時の間にそんな話の流れに
なっていたんだろ?
コーヒーのお代わりを頼んでた時かな。
「単なるゲームだって。
お前自分からあんまりいったこと
ないんだろ?
深く考えずに行ってみてよ。
俺達そういうノウハウ疎いからさ、
是非これを機にご教授賜りたいなって
話しさ、OK?」
「そうそう、桐江ちゃん頼むよ~」
石川や岡本が何を企んでるのか
知らないけど、と
三人の顔を見て内心溜息を付いた。
散々、女の子関係の愚痴を聞かされた
後じゃなんか断りにくくって。
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