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その気持ち、分かるよ
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今日は早めに授業終わったから
小学校の門近くで待ってると
三十分くらして漸くお目当ての
人物が出てきた。
「一緒に帰って良いかな?」
「……げっ」
「…………」
僕が視界に入るやいなやその反応ですか。
しかも『げっ……』って
実に嫌そうな顔するんだね……はは。
自分でやっといてアレなんだけど
分かるよ、その君の気持ち。
「待ち伏せか?」
「今日は少し早く終わったから
少しだけ待ってた」
「先週も同じセリフ言ってたよな」
「そ、そうだっけ?」
ハァと大きな溜息と僕を一蔑した後、
彼はすたすたと前を歩き出した。
嫌な顔されるのはもう慣れてる。
ただ、不思議なのは呆れた様にいつも
見たり言ったりするのに、本気で
逃げたりする事は一度も無くて。
いっそ、そこまでされたら
こっちも引けるのにというのが
本音なんだけど。
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