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実は……
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真相を確かめるが如く帰り遠回りして
1Fの四堂君の部屋の前に到着。
彼がいるのを確認し、窓を叩く。
「何でいつもそこに来んの?」
だってお迎えとかなら
いざ知らず、遊びに来ましたとか
高校生が小学生に何の用?って
流石に家人に怪しまれそうで怖いよ。
答えない僕に業を煮やしたのか、
「で、用、何?」
「何を聞くかと思えば、またか」
「僕ってそんなに信用ない?
――それとも話す気も
起こらないくらい嫌い?」
「そういうんじゃない」
ムッとした顔でそっぽ向かれた。
嫌がるのを無理に聞こうとは
思わないけど、君が少しでも
僕にどんなことでも話してくれれば
嬉しいと思うのは変かな?
「言いたくなければ……」
そう言いかけた所で
四堂君が口を開いた。
他人に話すなよ、と約束を
させられた後、彼は切り出した。
「……俺ね、アンタが思ってる通り
ここの子じゃないんだ」
や、やっぱり!そうだったんだ。
だから――ひね……。
いや、なんて可哀想に。
もっと僕が力にならないと。
「その上、変な超能力のせいで
NASAとかESP研究所に行かされて
辛くてさ、こんな事今まで誰も言えなかった」
うつむいて話す四堂君が
とても儚げに見えた。
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