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悲劇ノ少女
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目が覚めたら、しらない天井。
白い天井。
何があったのか、私はなんでここにいるのか、思い出せない。
「目が覚めたのね、鈴香ちゃん!」
知らない人。
看護師さんだということはわかる。
でもなんで私は病院に?
「はやくお母さんの所へ...。お母さん、もうすぐ...だから早く行きましょう。」
もうすぐ、何?
お母さんがなにかしたの?
記憶が混乱している私の手をひいて、看護師さんは急ぎ足でお母さんの所へ向かった。
「りん...か...」
「お母さん...!!!」
お母さんは、白いベットの上に横たわっていた。
そうだよ、お母さんは...刺されたんだ。
苦しそうにするお母さんを見て、胸が痛い。
自分の心臓の音が耳元で聞こえる。
「おか...さんは...大丈夫...だから...」
いつもみたいに微笑んでくれるけれど、今のお母さんは苦しそう。
なんでお母さんがこんな目に...。
辛くて、涙が止まらなかった。
「お母さん...が...いな...くなっても...元気で...ね...?」
「いなくならないで!お母さん!!!」
「ごめ...んね...」
────────ピーーーーー
「お母さん!!!!!!!」
叫んだ後の記憶があまりない。
ただひとつ言えることは、泣き叫んで狂ったように暴れたということ。
気を失って目覚めた時に、傷だらけだったから。
この2度目の目覚めで、私は声を失っていたの。
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