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痕跡 5
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綾「さて、今から仕事までの間どうしようか…」
あれから綾瑠と水怜は裏の世界から現世に戻り、家の中を水怜に説明して、新しい水怜の部屋にも案内した
水怜の荷物は明日に取りに行くし、食材は向こうの世界で買った物があるし、夕飯の支度をするにしても速すぎるからな…何かやることないかな…?
水「兄様。時間があるなら神札(かみふだ)を
作らない?」
綾「かみふだ?何だそれ?」
水「神札は簡単に言うとお守り
神様や神様の生まれ変わりが結界を張れなくても
その神札を使うことで結界と同じ効果を
出すことが出来るようになるんだ」
そんな物があるのか…
水「兄様は自分で結界を張ることが出来ないでしょ?
なるべくしたくないけど、必ず1人になる時がある
その時に何かあっても助けてあげられないからさ」
水怜は綾瑠にもう1回、作らない?と言って首をかしげた
確かに水怜の言う通りだ。その神札ってやつがあれば、皆にかける迷惑の量も連絡減るかもしれないからな
綾「そうだね。じゃあ、神札作ろうか
作り方を教えてくれないか?」
水「勿論だよ兄様!たくさん作ろう!」
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
水「出来たー!」
綾「こんなに沢山いるのか?」
結構厚さあるけど…
水「あるに越したことはないよ。…でも、これを
使うことがないことを僕は願うな」
水怜は作った神札の1枚を手に持ち見つめた。綾瑠は辛そうに神札を握りしめる水怜の頭に手を置いた
綾「そうだな。俺もそう願うよ」
綾瑠の言葉に笑顔で頷いた水怜は、神札の使い方を細かく説明した
水「そうそう。ここを挟んでさっきの言葉を言えば
結界を張ることが出来るよ」
綾「案外簡単なんだな」
ほとんど失敗しないで作れたしな
水「それは神様とその生まれ変わりだけの特権だよ
力がない者達はもっとやり方が複雑だし、札とかの
作り方も難しくなるよ」
綾「へぇ…」
なんか水怜って
綾「陰陽師(おんみょうじ)みたいだな」
水「えっ?」
綾「いやさ、テレビとか小説とかで見た陰陽師に
そっくりだなーって思ってさ」
札とか結界とか…あー、でも結界は兄ちゃん達も出来るからこれは違うのか?
水「あれ、言ってなかったけ?僕達咲野家は
陰陽師の家系だよ?」
綾「マジか。てか、聞いてないぞ」
水「ちゃんと言ってなくてごめんなさい
僕達咲野家は代々この力を使って
水神様をお守りしたり、お手伝いをしていたんだよ」
本当に実在してんだな…陰陽師って……
水「僕が家から出してもらえなかった理由はね、
詳しく言うと自分が持っている陰陽師の力を
上手くコントロール出来なくて
勉強と修行漬けになっていたからなんだ」
綾「そうか…今はもう力をコントロール
出来るようになったのか?」
水「一応はね。でも、まだ出来ないことが
沢山あるからこれからも頑張るつもりだよ」
こんな小さいのにしっかりし過ぎだろ…。俺が同じくらいの歳の時はもっとグレてたな…….恥ずかし…
綾「そうか。じゃあ、俺も出来ることは出来る限り
頑張らないとな。お前に負けてられないし」
水「なら、一緒に頑張ろうよ兄様」
綾「そうだな」
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