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双子のお兄ちゃん
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急だが時は17年前に遡る
綾「早く会いたいな、またいるかな?」
最近、綾瑠の秘密のお気に入りの場所にね、可愛いパーカーを着たお顔がそっくりなお兄ちゃんが2人いるんだ
綾瑠だけの秘密のお気に入りの場所、川の浅瀬の近くにある大きな木の下にね!
綾瑠だけの秘密の場所だと思っていたのに、最近2人のお兄ちゃんがいるんだよ
たったったったっ…………
綾「あっ、いた!お兄ちゃーん!」
手を振る綾瑠に笑顔で手を振替す2人の青年
青年1「こんにちは、綾瑠くん」
青年2「よっ、綾瑠!」
綾「お兄ちゃん、またご本読んで!」
青年1「いいですよ、今日は何の絵本かな?」
綾「今日はね、これ!」
青年2「なになにー…人魚姫…?」
綾「そう!保育園でね、このご本は悲しい
お話だって蒼君が言ってたの!」
青年2「悲しい話なのに読みたいのか?」
綾「だって蒼君は、綾瑠はすぐに泣くから
これを読んだら涙が止まらなくなっちゃうからダメ、
って言うんだよ!僕は男の子だから泣かないのに……」
青年1「クスッ…そっか、では読んであげますね
ほらっ、ここにおいで」
そう言って青年は自分の膝をぽんぽんと叩いた
綾瑠の顔は、ぱあっと輝いた
もちろんその青年の膝の上に座った
青年2「あ、ずりぃ!」
青年1「貴方が決めた順番道理やっているんです
駄々こねないでください」
青年2「ちぇー…なんだよ、ケチ!」
あわわわっ、喧嘩止めなきゃ!えっと、えっと…
綾「えっと…あ、綾瑠は!お兄ちゃん達のもので
お兄ちゃん達、のお膝の上も…
ずっと、ずっと、ずーっと!綾瑠だけのものっ!
綾瑠だけのものだから!」
青年1「綾瑠…」
綾「だから…だから喧嘩しないでよー……ふぇーーん!」
青年2「あわわわっ!ちょ、綾瑠!泣くよー!
俺等喧嘩してねぇから!なっ?」
青年1「そっか…ずっと、ですか…」
青年2「おらっ!1人でニタニタしてねぇで
綾瑠を泣き止ませるの手伝え!」
青年は笑顔で泣いている綾瑠を見ながら、後ろから抱きしめた
綾「お、お兄ちゃん?」
青年1「そうでしたね…綾瑠はずっと僕達のもので、
僕達もずっと綾瑠のものでしたよね…
もう喧嘩しないから泣かないでください」
綾「ほんとに?」
青年1「ほんとです」
綾「ほんとに本当?」
青年2「おう!本当だ!」
綾「お兄ちゃん達は綾瑠のもの?」
青年2「そーそー、俺らは綾瑠のものだ」
綾瑠の頭を撫でながらそう言った青年はもう1人に目を向けた
青年1「…では、読みましょうか」
綾「うんっ!」
そうして青年は本を読み始めた…
15分後
綾「うぅっ…ぐすん、ぐすん…」
青年2「あーるー?泣かないんじゃなかったのかー?」
綾「な、泣いてないもん!」
青年1「クスクス…そうですね、綾瑠は男の子だから
泣かないですもんね」
綾「そうだもん!男の子だから泣かないんだもん!
それに綾瑠なら間違えないもんね!」
青年1「間違えないって、何をですか?」
綾「だから、綾瑠は大好きな人を間違えないの!」
青年2「………………てもか?」
綾「え?お兄ちゃん、何て言ったの?」
青年1「…………」
青年2「…どんな姿に…なっててもか?」
そう言った時のお兄ちゃん達は、パーカーのせいなのか怯えた猫ちゃんみたいだった…
まるで、綾瑠のお返事が怖いみたい……でも!
綾「うんっ!だって、お兄ちゃん達は優しいし、
綾瑠の大好きなお日様のいい匂いがするんだもん!
だから、絶対間違えないし、忘れないもん!」
青年1「そっ…か…綾瑠、ありがとう」
綾「お兄ちゃん?なんで泣いてるの?」
青年2「こいつは、嬉しくて泣いてんだよ」
綾「そうなの?」
青年2「そーだよ……………なぁ、綾瑠…」
綾「何?お兄ちゃん」
青年2「綾瑠、俺らはお前が好きだ…
必ず迎えに行くから待っていてくれ、必ずだ」
綾「いいよ!綾瑠、お利口さんにして
お兄ちゃん達をずっと待ってるね!」
2人のお兄ちゃんは綾瑠のお返事を聴いて嬉しそうに笑ってた
この日を最後にお兄ちゃん達は此処に来なくなった
とっても寂しかった
だけどね、お兄ちゃん達が来なくなっちゃった次の日にお兄ちゃん達からのお手紙が置いてあったんだ!
ー綾瑠へー
今日までありがとうございました
綾瑠と一緒にいた時間はとても楽しかったです
そういえば、僕の名前教えてなかったですね
私の名前は______です
綾瑠、必ず迎えに行くから待ってろよ!
俺の名前は______だ!
俺らの名前忘れんじゃねえぞ!
お前のこと絶対守ってるから何かあったらでかい声で俺らを呼べ!
絶対助けてやる!
私達を信じてくださいね
私達の可愛い綾瑠
ー___,___よりー
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