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サンドウィッチ
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玉ねぎは水で晒したし人参は茹で上がってるから……うん、あとはジャガイモが茹で上がるのを待ってマヨときゅうりと混ぜて…あ、ハム忘れてた…
綾瑠は時間を気にしながらちょこまかと動いていた
風翔はその姿を少し離れたソファから見ていた
はぁ……綾瑠可愛い、マジ天使…早く嫁になってくれねぇかなー
雷「風翔、顔が気色悪いですよ?」
いつの間にか雷翔が仕事を終えて降りてきていた
風「うるせぇな、早く嫁になってくれねぇかなって
思ってたんだよ」
雷「恋人通り越して嫁ですか…」
風「何だよ」
雷「いえ、それもいいかもしれませんね
あんな可愛らしい奥さんが毎日起こしてくれる
と思ったら顔の筋肉が緩みそうです」
風「既に緩んでる。つーか人の事言えねぇぞ?
お前も今、気色悪い顔してんだから」
ニヤッとしながら見上げる
雷「いくら同じような顔でも
あそこまで変な顔にはなってないと思いますよ?」
あ?と風翔が声を上げた時、綾瑠が速く座れ、と2人を呼んだ
2人は素直に席に着き、綾瑠は自分の座る所と2人の前にそれぞれ水の入ったグラスを置いた
1度キッチンに戻り、またこちらに来ると綾瑠の両手には何種類かのサンドウィッチが乗る皿があった
風「そんなほせぇ腕でよく3つも皿持てたな」
綾「ファミレスでバイトしてた時もあったからね」
雷「確かにそうでしたね」
綾「知ってたんだ」
驚いた顔をする綾瑠に雷翔は勿論、と言った
綾「はいお待たせ、口に合うといいんだけど」
風「こんな綺麗に盛り付けられてんのに
不味いわけねぇだろ?」
綾「あっそ…あー、コーヒーは?」
風「俺、角砂糖1つ」
雷「ブラックでお願いします」
綾「了解」
綾瑠はキッチンで見た豆の入ったビンの蓋を開けた
すると、コーヒーの独特な香りがした
へぇ、いい香り…俺も飲んでみようかな…苦いのは嫌いだけどミルクと砂糖入れたら飲めるか?
綾瑠はカップを3つ出しそれぞれにコーヒーを入れ、そのうちの1つには角砂糖を入れた
自分用のコーヒーには角砂糖とミルクをたっぷり入れた
それらをトレイに乗せ2人の所へ向かった
綾「あれ?食べないのか?」
風「お前を待ってたんだよ」
綾「あー、すまん」
雷「謝ることではないですよ」
そう、と返事をしながら皿を置き、カップを2人の前に置いた
雷「いい香りですね」
風「いいから、食おうぜ」
雷&風「いただきます」
綾「どーぞ」
綾瑠も椅子に座った
雷翔と風翔はほぼ同時にサンドウィッチを口に入れた
風「タマゴがふわふわしてる…」
雷「パンもいい焼き具合ですし、
チーズもトロトロで美味しいですね」
綾「気に入った?」
風「綾瑠」
綾「何?」
風「嫁に来い」
綾「はぁ?たかがサンドウィッチで大袈裟だろ」
風「そんな事ねぇ、俺はこんなふわふわ
食べたことねぇ」
雷「そのタマゴが落ちそうになってますよ?」
風「うわっ」
風翔は慌ててかぶりついた
綾「てか、嫁に来いとか言ってもさここで暮らして、
炊事洗濯してれば嫁も同然だと思うんだけど?」
雷「綾瑠、忘れてませんか?」
綾「何を」
雷「私達の告白です」
あ…そういや…
綾「そうだったな…」
風「そーそー、俺ら綾瑠に惚れてるんだからさ」
風翔はそう言いながらまたタマゴを頬張った
…でも、あの時も思ったけど兄ちゃん達にエロいことされても嫌じゃなかったし、告白されても気持ち悪くなかったんだよな……
それに俺がちっちゃい時から優しくて、本当の兄ちゃんみたいで、大人が怖くて蒼しか頼れなくて、義理の親ですら信じられずに頼れなかった
そんな俺が、大人に近い兄ちゃん達と家族になれたらなって思ったんだ…初めて同年代じゃない、蒼以外の人に心を許せたんだ
これだけで軽い考えだ、って思う奴もいるだろうけど……でも俺は………
雷「綾瑠がオーケー出してくれたと
勘違いしてしまうので、気をつけてくださいね」
綾「………ぞ」
雷「はい?」
綾「しても…いいぞ……」
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