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注意+夢
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あれから暫くしない内に2人は出かけて行った
雷「綾瑠、留守を頼みますね
10時頃には帰れると思います」
綾「ああ、分かった」
風「俺らがいない間にドアのチャイムがなっても
ノックする音が聞こえても絶対出るんじゃねぇぞ」
綾「俺は子どもか!」
風「違ぇよ、仕事絡みで厄介な奴が来る事があんだよ
綾瑠を面倒事に巻き込みたくねぇんだ」
雷「ですから何があっても、何と呼ばれても
どんな声がしても、どんなモノが見えても
絶対に玄関のドア、家にある全ての窓を
開けないでくださいね?
もし、洗濯物がある時は2階の奥の部屋に
干す場所がありますからそこを使ってください」
綾「兄ちゃん達がそこまで言うなら………
分かった、ちゃんと守るよ」
兄ちゃん達は意味の無い事を俺に言わないしな
それより……やっぱりアレ言った方がいいよな…
雷「聞いてくれてありがとうございます、では」
風「じゃあな」
綾「あ、雷にぃ、風にぃ!」
雷&風「はい?」
ああ?」
綾瑠は頬を赤くし笑顔で言った
綾「…………いってらっしゃい」
風「…ああ、いってくる」
雷「いってきます」
少し驚きながらも2人は笑顔でそれに応えたのだった
2人が出かけてから綾瑠は、食器を軽く洗い食器洗浄機にかけた
洗い終わるまでの時間は、食器や調味料の位置を自分が取りやすい場所に変えたり冷蔵庫にある食材を念のため確認し足りないものをメモしたりしていた
食器が洗い終わると布巾で食器をサッと拭きしまった後は用意された自分の部屋に向かった
わー…何だこの部屋…
新しい部屋は前に住んでいた部屋全体より大きかった
俺、あんまり物ないし殺風景な部屋になりそうだな……
まっ、いいか…これから創る3人の思い出の物を置いていけばいいんだし………って、これは2人には口が裂けても言えないな……
そうこうしている内に3時間が過ぎ、空が赤くなっていた
綾「はぁ…疲れた…」
この家広いから置き場所は困らないけど、覚えるのが大変だな……
ティッシュとかのストックの場所は覚えたから大丈夫だろうけど、まだ把握しきれていない所とかあるからな……早く覚えないと…
5時…兄ちゃん達が帰って来るであろう時間まであと5時間……
綾瑠はテレビの前にある大きなソファに寝そべった
『仕事上、私、っての方が色々楽なんだよ』
………一人称変えるのって大変だろうな…俺だったらいくら仕事でも無理だな…
………………それにしても超ふかふか…プラス暇だ……
………時間あるし、いいよな…おやすみなさい………
……………ああ……また、この夢か…
俺は時々夢が夢だと分かる人だ
この夢は何回も見たことがある、始まりは合図は目を開ける事だ
だから、目を開ける…何時も目を開けると辺りは真っ白だ
だけど1歩足を踏み出すと一変して夜の海が現れる
俺は何時も真っ暗な海の中に浮かんでいる
恐怖はない………見慣れてしまった、というのもあるが何故だか、ずっと前にも此処に来た記憶があるようにも思えるからだ
周りを見回すと暗く深い闇が続いている
だが、上を見上げると水で歪んだ三日月が光を放っている
その歪んだ三日月を眺めていると声が聞こえてくるんだ
「今日は何を持って来てくれたの?」
……ほらね、同じ声だ
いつも同じタイミング、声、言葉、トーン、で聞こえてくるんだ
それで目が覚める前に……
「ずっと此処で待っているから…また来てね」
「……ん、うんん…………あー……また同じ夢だ」
この夢、何時から見るようになったんだっけ?
ぼーっとしていると辺りが暗くなっていることに気がついた
「今何時だ…?」
時計を見ると8時を過ぎたところだった
「ご飯準備しないと……って言っても親子丼だけどね…
あー、明日の朝ご飯も考えないとな…何が作れるかな…
てか、米が出てきたのがビックリだったな…」
家に着いた時、米を買い忘れた、と綾瑠が焦ったように雷翔に言うと戸棚の1番下の扉を開けたのだった
仕事関係の人からの貰い物だと言った
何故食べなかったのかと聞くと、
「忘れてました」
と笑顔で言ったのだった
普通、米貰って忘れるかよ…
綾瑠は部屋の電気をつけながらそう思った
「さて、やりますか」
綾瑠はこの家に来る前から使っていたエプロンを着て、料理に取り掛かったのだった
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