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成希の正体 4
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風「の、呪い?」
成「せや、と言っても俺も綾瑠の前世が何やったかも
どんな呪いかもよう知らんから詳しくは言えんけど…
綾瑠に呪いがかかっとるのは確かや、間違いない」
雷「何とか出来ないのですか?」
成「それが出来とったら、あんたらに言う前に
俺が片付けとるわ」
雷「ですよね……」
成「せやから、俺も協力させて貰えんか?」
風「綾瑠が命の恩人だからか?
だけどよ、話を聞いた限りアレはただの
偶然じゃねえの?」
成希は黙って首を横にふった
成「俺も最初は偶然かと思った…けどな、違ったんよ」
風「何が違うんだ?」
成「落ちてきた鉄板に僅かだったが霊力が
残っとったんよ……今思うと多分俺が邪魔
やったんやろな。蛇神の生まれ変わりがうろちょろ
しとったのがな」
雷「霊力を察知できる貴方が綾瑠の傍にいたら
手が出せないと?」
成「多分な。まぁ、あとは記憶やろな
その頃の俺は前世の記憶がまだ曖昧やったから
完全に思い出す前に片付けようとしたんやろ
そんで鉄板のあとは本能っちゅーのか?
そんなんが働いてな」
風「護衛を始めたのか?」
成「せや。んで、ここ最近になって記憶が全部戻ったんよ
せやから、あんたらと接触したん」
風「何で俺らが力を持ってるって知ってた?」
成希がそれは…、と言った時
魁「雷翔様ー、風翔様ー」
魁虎の気の抜けるような声がした
成「くくっ…この話はまた後でやな」
そう言った成希は、こっち来(き)いや!と魁虎達を手招いた
雷「……………」
風「兄貴?」
雷「…いい所で……」
風「悪気があるわけじゃねぇんだから許してやれ」
雷「分かってますよ」
魁「2人ともどうしたの?」
風「何でもねぇよ」
魁「そー?」
蒼は成希を見た
蒼「成希さん、弟の魁虎だよ」
魁「鮫島魁虎、よろしくね」
成「若宮成希や、よろしくな」
蒼「魁虎、早速だけど頼めるかな?
理由はさっき話した通りだよ」
魁「分かったよー、蒼が成希さん信用してるんだったら
心配いらないね」
成「おっ、信用してくれとるのか?嬉しいわー」
蒼「さっき言った通りだよ
成希さんのオーラがそう言ってたんだ。だから信用した」
成「そうかそうかー」
風「なぁ、お喋りもいいけどよ、魁虎の千里眼
見てやらねえのか?」
成「おー!忘れとった!魁虎、見してや」
魁「いいよ」
魁虎は手を当て目を瞑り、そして開けた
成「ほほー…見事に真っ赤やな」
魁「訓練はしてるけど、まだ連続で長時間は使えない
長くて20分くらいが限界…それ以上やると
激痛が走って開けていられなくなる」
成「ほな、今日はギリギリやったんやな」
魁「まぁね」
だいたい30分くらい休めばまた使えるけど、と魁虎付け加えた
成「うーん……俺の知っとる千里眼は特に時間は
関係なかったはずなんやけどな…」
雷「やっぱり分かれているのが原因なのでしょうか?」
成「かもな。けど特に異常は見られんから大丈夫やと
思うで、安心しせぇ」
魁「そっか、ありがと成希さん」
成「礼はいらん。代わりにさん付けやめてや
何かこそばゆいんよ…蒼もやで?成希って読んでな」
蒼「分かったよ、成希」
魁「了解、成希」
成希はその調子や!と笑った
だが、ピタリと成希が止まる
風「どうかしたのか?」
成「…………雷翔、風翔お前ら直ぐに豹になり…」
成希はドアを見つめながら言った
雷「…何故です」
成「話は後や!蒼、魁虎、あんたら2人は
そのまま力使い続けておき!」
4人は成希の今までにない表情と声に驚いた……だが、驚くのはまだ速かった
成希の頬や首、腕や足などに鱗が出ていたのだ
成「何してるんや!早く豹になって2人を背負わんか!」
風「だから、急にどうしたんだよ!」
成「話は後や!2人を背負って飛べ!」
風「はぁ!?」
成「蒼、お前には既に見えてるはずやで」
蒼「うん…嫌なものがすごいスピードでこっちに来てる」
成「雷翔、風翔、あんたらもそろそろ感じるはずや」
確かに2人も殺気に溢れた何かを感じた
成「俺の合図に合わせて飛べ、したら息を潜めてろ!
分かったな?」
雷「え、ええ分かりました」
2人は直ぐに豹の姿になり雷翔は蒼を、風翔は魁虎を背負った
成「3……2……1…………飛べ!」
2人は成希の合図に合わせて言われた通りに飛び上がった
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