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昔の蒼
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あれから1時間後
成「ほぉー、こない立派な防音施設があるんやな」
雷「部屋です」
成「いや、部屋って広さやないで。体育館並みやんか」
5人は室内にいた
風「俺らは約8年間此処で暮らしてたんだ。だから、
施設ってのはやめてくれないか?響きが嫌いだ」
成「そうか、すまんな。気ぃつけるわ」
魁「それにしても広いね。こんなに広いと
土地代とかヤバイんじゃない?習得した時になんで
売らなかったの?」
風「薬と一緒に男に渡されたメモに此処の住所が
書かれていたんだよ。此処をやるから暮らせって、
土地代と光熱費は気にするなってさ。だから知らねぇ」
蒼「へー、太っ腹だねー。どんな人だったのー?」
雷「何故だか思い出せないんですよ
男の顔にモヤがかかっていて…まるで思い出すなって
言われているようなんですよね…」
俺も、と風翔が言った
魁「その人も何かしらの能力があったんだろうね
小さい時にあったならまだしも、18だったっけ?
それなら顔ぐらい覚えてるはずだからさ」
蒼「風翔だったらそれでも有り得るだろうけどー、
雷翔もー、ってなると話が変わるよねー」
風「俺をバカ扱いするな!」
蒼「だってー。基本バカじゃーん?」
風「なっ!?」
魁「雷翔様と比べるとねー」
成「俺もこんな短時間でやけど、なんで2人が
双子なのか不思議でたまらんわ。学力的な面でな」
風「そんなに俺はバカなのかよ」
雷「ですが、こんな風翔でも頭の回転が速く、
対策なども私より良いものを言う時が
多々あるんですよ?流石私の弟、と思いますね」
風「兄貴ー、そんな事言ってくれるの兄貴だけだー」
風翔は雷翔に抱きついた
成「ほぉ、この風神がのー」
魁「こんな風翔って一応、貶してるのに
分かってないんだ……」
風「兄貴が分かってくれてたからどうでもいいけどよ…
その風神、って呼び方やめてくんねぇかな?」
成「なら、アホか?」
風「違う!名前で呼べ!兄貴のこともな」
冗談や、と言って風翔の肩をポンポンと叩いた
雷「そろそろ本題に入りましょう。せっかくの時間が
なくなってしまいます」
成「せやな、だがまず先に話がある。双子には
1度話しておるが、綾瑠の事や」
魁「あー、蒼の幼馴染み兼親友で雷翔様達が大好きな?」
成「せや」
蒼「でー、何ー?」
成「単刀直入に言わせてもらうで。
あいつこのままだと死ぬで。あいつの前世から
続いてる呪いのせいでな」
蒼「……………」
魁「…嘘……」
成「嘘やない。あー、殺されると言った方が正解か?
相手は分からん。けどな今のあんたらじゃ到底無理
って事は確かや。…まぁ…俺もやけど……
けどな!見殺しにしたくないんやったら
必死に力つけなあかんよ!」
魁「成希!それは、」
蒼「…成希……」
成「なん、ぐっ!」
蒼は成希の首を右手で掴み上げていた
風「蒼!」
蒼「………見殺しとか…ふざけた事
軽々しく言ってんじゃねーぞ」
魁「蒼!手離して!」
魁虎が兄の所へ咄嗟に動いた
蒼「綾瑠が死ぬかもしれないから力つけろだ?
んなこと言われなくてもたったとつけてみせてやるよ」
落ち着いて!と言いながら右腕を掴み、引き剥がそうとしたがびくともしなかった
雷翔と風翔はそんな魁虎の必死な姿を見ても、今までに聞いたことのない声と口調で喋る蒼に驚いて動けないでいた
成「蒼…っ、は……なせ……」
蒼「説明のために死ぬって言ったのは仕方ねーよ
けどな、あんた魁虎がさっきも言ったから
俺と綾瑠の関係ぐらい分かってたんだろ?
だったらさ言葉の使い方とか少しは考えたらどう?
いくらあんたが神でも殺すよ?」
蒼の目は冷たい光を放っていた
蒼「神だろうが何だろうが俺にとってはぶっちゃけ
どーでもいーんだよね。無礼だと祟るなら祟ればいい。
だけどな、俺はあいつのためだったら何だってする
神だろうが仏だろうが必要なら殺す
見殺しにするとか2度と俺の前で言うんじゃねーぞ」
成「……ぁ…くっ……ふ…」
魁「蒼やめて!成希が死んじゃう!」
蒼は魁虎の声が聞こえていないのが何も反応を示さなかった
やっと状況を飲み込めた雷翔と風翔は成希を助けに行こうと足を踏み出した瞬間…
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