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水神が犯した禁忌 3
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『1つ目、成人の儀を家臣以外の者に見られること
2つ目、死んだ者を生き返らせること
3つ目は人間と親密な関係になること
これが神が絶対にやってはあかんことや』
あんたらも察しがついたやろ?と言って成希は黙った
雷「……3つ目ですか?」
『あくまで推測やけどな。けど、俺はそれが
1番可能性が高いと思っとる
現に水刀が行方不明やからな』
風「みず、がたな…?」
『日本刀の様な形をしとって、刃(は)の部分は
常に水を纏い、鞘は透明と瑠璃色の水晶で出来て
おって、柄には音霊が巻き付けてあるんよ
これが水神と水神が触ることを許した者のみ
触れることが出来る刀や』
名は、なかったから俺が勝手にそう呼んどるだけやけどな、と付け加えた
風「なんでそれが無いのと親密な関係が繋がるんだ?」
『水神が言っとったんよ
さっき言(ゆ)うた言葉の前にな』
成希は続けた
『妾の分身として残し、隠させた
妾が生まれ変わるまで誰にも見つからないようにな
、とな。そんで俺にも面倒事を押し付けやがったんよ』
雷「それは一体なんですか?」
『神同士の約束やから詳しくは言えんけど、俺に
水刀の封印解除の術の1つを託したんよ』
おかげで水神が消滅した後大変やったんやからな!とグチグチ続けた
雷「術の1つということは複数あるのですか?」
『せやね。封印の術は基本的には2つを組み合わせて
作るんやけど水神の場合それ以上掛け合わせて
あるやろうから、俺のを聞き出しても
そう簡単には解けんやろな』
風「託すほど信頼されてたんだな」
『んー…まぁ、今考えると信頼されとったんやろな
でも、信頼できる1番の理由は俺の生まれが海の中
やったからやん?プラス俺の誕生の立会をしたのが
水神やったみたいやし。俺の性格をよく知っとったから
託したんやろ。それにあいつから見れば俺はあいつの
子どもの様なものやから、ってのもあると思うで』
まぁ、あいつから見れば大体の神は子どもにあたるんやろうけどなぁ、と成希は前世の記憶を思い出しながら話した
『話長くなってしもうたけど、生まれ変わった理由と
水神の繋がりは分かったか?』
雷「ええ、すごく」
風「ありがとな、成希」
『いや、礼はいらん。俺が話しとらんかっただけやし
また気になることが出てきたら聞きや?
分かる範囲で答えたる』
雷「ありがとうございます。あと、先程蒼から
失踪者リストがPCに送られてきたので、これから
成希の携帯に送信しますね」
『おう、ありがとな。ほなまたの』
…プツン………
雷「風翔、成希の話を聞く限り水神を探さないと
話が進まないみたいですね」
風「みたいだな。けどよ…仮に既に転生してるとしてよ
どうやって探すんだ?」
雷「確かに水神本人もですが、まずは漣家と
咲野家の人に話を聞いてみませんか?」
風「だな。けどまずはロストの処理が先だ」
雷「そうでしたね」
魁「もう大丈夫そうかな?」
雷「ええ。話は纏まりましたよ」
魁虎はちょうど良かった、とバックミラー越しに言った
魁「そろそろ到着するよ」
車の向かう方には1つのトンネルがあった
その中はとても暗かったが魁虎は何の躊躇いもなくトンネルの中に入って行った
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