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生き残り
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風「………お前だけ?」
水「………うん…僕だけ」
水怜は自分の脚を抱き寄せ言った
水「力、ある人達、みんな消えた……ロストで…
他はただの人間。本家…この世界に来れるの、
慶と…僕だけだった」
風「お前の親は?」
水「……………………………………死んだ」
雷「どうして…」
水「………赤子、だったから知らない。慶は…
家を襲った妖から…皆を守って死んだと言った……」
雷「それは、向こうの世界ですか?こちらでは
その様な報告は来てないですし……」
水「……向こうだよ」
水怜は膝に顔を埋めた
水「…………………情けない……」
水怜は何か言っていたようだがよく聞き取れなかった。しかし、情けない、という自分を責めるような言葉だけははっきりと聞こえた
雷「……水怜、この後どうするか決まってますか?」
水「………まだ…」
雷「でしたら、今日は此処に泊まりますか?
私達のでよろしければ寝室もありますし」
水怜はパッと顔を上げた
水「……いいの?」
風「だってお前、今は1人になりたい気分なんだろ?」
水「………うん……」
雷翔は立ち上がり、後ろで控えていた蒼に近づいて水怜の世話をするように命じた。魁虎にもそれを伝えるようにと魁虎から雷翔達と成希の車での会話の内容も聴くよう言った
雷「水怜。私達の自己紹介をしてもよろしい
でしょうか?貴方の事ばかり聴いて私達のことを
話さないのは失礼ですからね」
水「…うん」
その後は、雷翔、風翔の順に自己紹介をし蒼も改めて自己紹介をした
蒼「あとー、俺の弟の魁虎、ってのがいるよー
歳は18だから何かと共感出来るところは
俺達よりも多いかもねー」
魁虎のこともよろしくー、と言った蒼に水怜は、コクリと頷く
風「蒼、お前も兄弟と言える年の差
なんだから共感出来るだろ」
蒼「あー、そーだねー。確かに雷翔と風翔じゃあ
水怜と兄弟と言うより親子だもんねー。ジェネギャー」
風「実際そうかもしれないが言うな!地味に傷つく」
風翔と蒼が言い合ってる間、雷翔は水怜に声をかけた
雷「アレはじゃれてるだけなので気にしないでください」
コクリと頷く
雷「風翔はあんなこと言ってますが、年齢から見ると
本当に親子の年齢なんですから遠慮せずに
頼ってくださいね?慶様より頼りないですけど」
またコクリと頷く
雷「…先程までは口を聞いてくださっていたのに
何故です?」
水「………水神様、見つけるまで……質疑応答以外
余り話すの…駄目。咲野家…決まり……」
雷「そうですか…」
水「………」
水怜はまた俯いた
雷翔はふぅ、と息を吐き、ぽんっと水怜の頭に手を置いた
雷「気にしないでください。事情があってのことです
仕方が無いことですよ」
水「……………」
水怜は雷翔を無言で見つめた
雷翔は水怜の言葉を待つ
すると水怜少し笑って言った
水「…………ありがとう」
雷翔は水怜が笑ったこととお礼を言ったことに驚いたが、雷翔も直ぐにつられて笑顔になり、はい、と言った
蒼「おやおやー?水怜が笑ってるー。さすが雷翔ー」
風「おー、ほんとだ。なんだ、ちゃんと笑えんじゃん」
水「……僕だって笑える」
風「だったらもっと笑えばよくね?」
水「……決まり……笑えない」
風「決まり?何のだよ」
水「………………」
水怜はまた俯いてしまった
雷「咲野家の決まりらしいですよ」
雷翔の言葉に水怜はパッと顔を上げ雷翔を見た
雷「慶様から言われた咲野家代々の決まり
だそうです。内容は水神が見つかれば話せる
らしいのであまり問い詰めないであげてください」
風「……まぁ、慶爺の言うことだったら仕方ねぇよな」
水怜は風翔に顔を向けた
風翔は水怜の前にしゃがみすまなかった、と謝った
一方、その後では雷翔が水怜に向かってウィンクをしていた
水怜はそんな2人の姿を見ていつの間にか笑顔になっていた
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