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合言葉 3
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ま、マジで?
風「なぁ成希」
成「なんや?」
風「この力は元々世界を生み出した神の
神力なんだろ?だったら綾瑠は、そいつの
生まれ変わりじゃねぇのかよ?」
俺が神の生まれ変わり…いや、まさか、そんなわけないだろ。特別何かが出来るというわけでもない、こんな平凡な俺が神の生まれ変わりなんて…
成「この話を聞いて普通に考えると皆そう思う
けどな、この話には続きがあるんよ」
綾「続き…?」
成希は綾瑠の呟きに対して、せや、と相槌を打った
成「世界神(しん)はこの力を他の神に託したんよ
生み出したはええけど力の制御が出来なくてな
せやから、自分より強いか同等の力を持つ者に託した」
雷「誰に託したのですか?」
成希は首をふるふると横に振った
成「それは誰にも分からん
今分かるんは、既に消滅した誰かってことだけや」
誰かって…俺はもしかしたらその誰かの生まれ変わりなんだよな…?仮にその誰かの生まれ変わりだとして、俺は一体誰の生まれ変わりなんだ?
風「神が消滅しても力は残るのか?」
成「残るで。残って神界に浮遊してる
俺はその浮遊している神力を綾瑠に授けたんよ」
綾「…なぁ成希、最終的に俺は誰の生まれ変わりの
可能性が高いんだ?既に消滅した神の中で
それに匹敵する奴はどれくらいいる?」
成「俺が分かる範囲では癒しの神。
それから神やないけど、神とほぼ同等の力を
持つ者やった妖の長の烏天狗か妖狐。あと……」
綾「あと誰だよ」
成「あと…水神か……
あまり考えたくないけど、死神やな」
雷&風「水神か死神!?」
だと!?」
綾「なんでそんなに驚くんだよ?」
成「あとで綾瑠にも説明したるよ。せやから、
今は待ってな」
綾「…分かった、説明してくれるならいい」
けどさ…癒しと水の神とか妖の長とかの生まれ変わりだったらいいけど、死神の生まれ変わりって…なんか怖いな
成「水神の生まれ変わりかは水怜が見れば分かるやろ
それに死神の線は薄いと思うがな」
雷「何か理由でも?」
成「死神は前も言うたけど元は神界にいた神が
堕天してなった奴や
せやから、神界にいた時にはちゃんと自分の力を
持っとった。けどな、堕天したことによってそれが
失われ、その代わりに霊(たましい)を導く役割を
与えられたんよ」
雷翔は腕を固く組み風翔は眉を顰めていた。綾瑠は成希を含めた3人の鋭いオーラに押されていた。成希はそれでな、と話を続ける
成「死神にも元は自分の神力があったっちゅうことや
自分の力以外の他人の力を体内に取り込むのは、
例え生まれ変わりやとしても大体は拒否反応を
起こすんよ。けど、お前は起こさんかった
せやから死神の線は薄いはずや」
綾「だったらなんで俺は雷にぃと風にぃ、成希とかの
力を体内に取り込んでも大丈夫だったんだ?」
成「声の支配者の素質と器があったからや
支配者は初対面の奴の力をも取り込んで
支配せんといかん状況になったりするからな」
綾「へぇ…」
まっ…俺個人的にはそんな状況に出くわさないことを願うけどね
風「とにかく、死神の確率がなくてよかった…」
雷「そうですね。水神ならまだしも死神は…ね……」
成「……………」
綾瑠は成希に視線を戻すが、成希は難しい顔をして遠くを見つめていた
あいつのあんな顔初めて見たかも。いつもヘラヘラしているくせに…馬鹿かと思ったら違うし、歳が桁違いだし…それに神の生まれ変わりとか言い出すし……俺、あいつと2年以上一緒にいるのに何も知らないんだな…
成「そろそろ門の前や。綾瑠、此処を通るためには
合言葉みたいのがいるんよ」
綾「合言葉?」
成「雷翔が言うからちっと聞いてみ」
綾瑠はおう、と頷き雷翔を見た。雷翔は綾瑠に向かいニコッと微笑んだ。しかし、すぐにキリッとした顔に戻った
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