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再会 5
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水「わぁっ、ふわふわほかほかで美味しいです!」
メル「ありがとうございます」
綾「コーヒーも美味いな…
成希、こっちの世界の金持ってるか?」
成「持っとるけど?」
綾「少し貸してくれないか?俺こっちの金
持ってないし…。向こうに帰ったら返すからさ」
綾瑠は手を顔の前で合わせて頼むっ、と言った。成希はそんな綾瑠を見て笑った
成「改まって何を言いうかと思うたらそんなことか
ええに決まっとるやろ?なぁ、親友?」
綾「さんきゅ、成希。メルさん、これを帰る時に
豆の状態のままで500gください」
メル「お買い上げありがとうございます
後ほど瓶詰めにしておきますね」
綾「お願いします」
成「なぁ、話を遮って悪いんやけど…。綾瑠、お前
ブラックで飲んどるよな?何で飲めるん?
いつもは異常なぐらいミルクと砂糖入れんのに」
異常って…
綾「あー…まぁ、感?」
成「どんな感やねん」
綾「知らね」
本当に感なんだよなー。何て言うか、いけるなって感じw
メル「綾瑠さん。次回今日渡す瓶を持って来て
頂ければ、5リル値引きしますよ」
5リルってことは…
綾「50円って事だよな?水怜」
綾瑠は水怜の方に向き、合っているか尋ねた
水「合ってますよ」
綾「ありがとうございます、メルさん」
元値が安いのに更に安くなるなんて…日用品以外の買い物はこっちでしようかな
メル「いえ、私が勝手に決めたことなので」
水「よかったですね、綾瑠兄様」
水怜は綾瑠に向かってニコッと笑った。綾瑠もそれに応えニッ、と笑って言った
綾「そうだな。次は2人で来ような」
水「はい、綾瑠兄様!」
綾「はい、じゃなくて?」
水「あ…うん」
成「なかなか厳しいのぉ、綾瑠」
綾「さっきも言ったけど、約束だからな」
まぁ、半ば無理矢理だけど……
メル「あ、あの!少しいいですか?」
成「何やミア」
メル「とても失礼なんですけど、お2人って
本物の兄弟なんですか?とてもそうとは見えなくて…
それに、慶さんも兄弟がいるとは……」
成「あー、お前の言う通りこいつらは
兄弟やなかったで。こいつらは血切りをしたんよ」
メル「咲野家の者との血切り……ってことは!」
成「お前の予想通りやで、ミア
綾瑠は水神の生まれ変わりや」
成希がそう言った瞬間、ミアは目を見開いた
メル「蛇神様!」
メルさんすごく焦ってる?何でだ?
成「お前の言いたい事は分かる。けど、あかんで」
成希は平然としながらスコーンに蜂蜜をつけた
メル「何故です!だって蛇神様と水神様はっ」
成「黙らんか」
メル「っ……」
成希の声は決して怒鳴っている訳では無いが、声色の威圧感が半端ではなかった
いつもの成希じゃない…成希、こんな顔もするのか……俺の前ではずっと笑ってた。なのに、水神のことになると少しだが表情が変わる。こいつは昔の俺とどんな関係だったんだ?
成「あのなミア。お前の気持ちはよう分かる
けどな、こいつには水神の記憶が無いんよ
俺はそれを思い出させたいとは思わん」
メル「ですが…」
納得がいかないメルに向かい成希は続けた
成「これが水神の望んだ結果や。なら、文句は
あらんし、最期の約束も守ってくれたんや
そろそろ枷を外してやらんと、俺があいつに
嫌われてしまうわ」
そう言ってスコーンを口に入れ、ヘラっと笑った
メル「約束、ですか?一体それはどんな……」
成希はカップを置き、メルを見て言った
成「もう1度生まれ変わって俺の前に現れて欲しい
……それだけや」
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