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お披露目会、準備 3
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あれから場所を移動し、カーテンの様な布の奥にある水神の生活スペースに移動した
水「さて、今宵は何を話してくれるのだ?」
蛇「一昨日、ティンと友になった
樹齢1500歳位の大木だ」
水「…お前は動植物としか友になれぬのか?
まぁ良い、今に始まったことでもないからな……
名はお前が授けたのか?」
蛇「好奇の目を私に向けない者なら仲良くするさ
名は私の守り石からとった」
水「そうか。守り石からとった名は相手に
幸福をもたらす故、良い選択だと思うぞ」
そう言った後、水神は表情を変えた
水「だかな蛇神。いつまでも視線が嫌いだからと
言って逃げてられんぞ?明日にはお前を他の神に
お披露目するのだからな」
蛇「しなくても良い」
水「はぁ…お前は……」
蛇「嫌なものは嫌なのだ」
水「子どもでもあるまいし、駄々を捏ねるな
はぁ…明日のお披露目には妖精王も来るというのに…」
蛇「妖精王が来るのか?」
水「ん?ああ、来るぞ?…急にどうしたのだ?
お前が他人に興味を持つなど、明日はこの島国が
沈むのではないか?」
蛇「いくら水神だとしても怒るぞ?」
水「冗談だ。そう本気にするでない
それで?何故、興味を惹かれたのだ?」
蛇「今日の昼間、ティンから綿毛の集団が通った
という話を聞いてな。内容は妖精王から力をもらい、
妖精になって帰ってくるという話だった」
水神はそこで何やらピンと来たらしい。口元を緩め腕を組みながらうんうん、と頷いた
水「そうかそうか、そういうことか」
蛇「何がそういうことなんだ?」
水「お前、妖精の性格というか性質に惹かれたのだな」
蛇「だとしたらどうする」
水神に隠し事は無用だ。…いや、無意味と言った方が正しいか…
水「どうもせぬ。妖精なら1度結べば誰よりも
信用、信頼が出来る。直ぐに心を隠してしまう
お前にはぴったりの相棒になるな」
蛇「私のことを認め、本心を知っても
心が揺らがなければの話だがな」
水「なに、そのような心配は無用だ。うだうだせずに
正面から向き合えば良いだけの話だ」
水神はそれに、と言葉を続ける
水「何より妾の子で、最も愛しいお前の本心が
穢いわけないだろう。妾に付け入ろうとする輩でも
あるまいし……」
蛇神はそれを聞き、はぁ…、とため息をついた
蛇「またか…今度は何処のどいつなのだ?」
水神は心配する蛇神に笑った
水「なーに、心配無用だ。お前を除いて
妾に勝てるものなどそうそうおらぬわ」
何が私を除いてだ
蛇「アレは水神が手加減をしていた為、
私が勝つことが出来たのだ
故に、アレは私が勝ったうちに入らぬ」
私は生まれてまもなく1万年程経つが、その間、水神の本気を1度も見たことがない。本気を見たことがないという事は私の力などたかが知れている
水「手加減をしていても負けは負けだ
あの時は驚いた。そのうち、妾を超えるかもしれぬな」
何馬鹿なことを…
蛇「それは何があっても不可能だ」
その様な事、あるわけなかろう。お主はこの世界の「水」を生み出したのだ。それに勝る力など私が持っているはずがない
水「それは分からぬぞ?この世は何が起こるか
誰にも分からぬからな」
お主がそれを言うか。この世とこの世に存在する全ての生き物を育んできたお主が…
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