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蛇神の突飛な行動
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蛇「水神!それはまだ先のはずだ!
私が5万を迎え、神力が十分に備わったらと
2人で話したではないか!」
焰「おいおい、マジかよ…」
ル「僕聞いてないよ、焰様」
ルフスは焰の指先から肩に移動して困惑気味に問いかけた
焰「いや、俺も2人が結びをするとは聞いてねぇよ
それにお前なら俺の考えとか感情読めんだろ?」
そうだね…と、ルフスが応えると焰はルフスが乗っていた方の手で頭を掻いた
蛇「何故だ!答えろ水神!」
結び…。それは動物で例えるのならば番。人で例えるなら婚約だ。親子関係でもある私達が結びをすること自体、本来ならばありえない。前代未聞なことなのだ
だが、何度も話し合いをした結果、私の歳が5万になり水神と釣り合う神力を身につけられたらしよう。2人でそう決めたではないか。なのに何故…
水「お前の気が変わってしまうような気がしたからだ」
蛇「ありえぬ!私は母としても愛してるが、
1人の女性としてもお主のことを愛しておるのだ!
そう簡単に変わるわけなかろう!」
水「それは分かっておる」
蛇「ならば何故!」
水神はキュッと着物の袖を握り、視線を逸らしたまま言った
水「お前は視線を気にするであろう?
妾と結びをすれば視線は必然的に増えることになる…」
知っておる…私はそれも承知の上で……
焰「水神さんの言う通りだな
蛇神、お前はそれに耐えられるのか?」
蛇「それは2人で話し合った時にも出た
確かに私は周りの絡みつくような視線は嫌いだ
だが、それでも水神と結びをしたいと思った」
焰「今の状態でそんなんなのに大丈夫なのかよ?
今日あったばかりの俺に言われるのは気に食わない
だろうが言わせてもらう」
蛇「ああ」
焰「俺からしてみれば、今のままでは水神さんを
支えるなんぞ無茶な話だ
術者がいない水神さんと結びをするってのは
形式的にはお前が水神さんの術者なるんだぞ?」
蛇「全て分かっておる。だが、嫌いなものは嫌いだ」
焰「それを言っ、」
蛇「嫌いだが逃げるつもりは毛頭ない
そこは既に腹を括った故、心配いらぬ」
蛇神は焰の言葉に被せ、凛とした声で答えた。そして、視線を焰から水神に移した
蛇「水神。不安にさせてしまって悪かった
だが、これが私の本音だ。この言葉が嘘か誠かは
既にお主は分かっておるだろう?」
水「………………」
水神は俯いたまま黙っていた
……え?ま、まさかとは思うが私の気持ちが伝わっていない!?いやいやいや、それはありえぬはずだ。だが、何の反応もない…本心が偽りと取られたのか!?
ル「…焰様。蛇神殿が百面相をしてるぞ」
焰「あー…すげぇな……。……?」
蛇神が脳内パニックを起こして周りが見えなくなっていると、水神はスッと顔を上げた。その口元には笑みが浮かんでいた
水神はオロオロとしている蛇神に近づく。焰とルフスは黙ってその様子を見守っていた
いや、もしさっきの言葉が偽りと捉えられていたのなら早く訂正しなくては!だが、そうでなかったのならば話がこじれてしまうかもしれぬ……。あー!私はいったいどうしたら良いのだ!
水「…蛇神……」
蛇「っ!?あ、水神。先の言葉は嘘偽りの無い私の、」
水神は人差し指を蛇神の唇にあてた
水「分かっておる」
蛇「へ……?」
水「元々分かっておった。
だが、それを言葉に表して欲しかったのだ
どんなに心が読めても言葉に表してもらえぬと
どうも不安になるのだ」
水神……私はお主をそんなに不安にさせていたのか……
蛇「すまぬ…」
水「構わぬ。お前の気持ちが聞けて良かった」
水神は唇から指を離し両手で蛇神の頬を包んだ
水「妾の愛しい蛇神。愛しておるぞ」
蛇神は自分の頬に手を当てるために背伸びをする水神がいつも以上にとても愛らしく見えた
蛇「私もだ」
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