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渋谷の甘い雰囲気に、さっきまで感じていた黒い感情がすっかり流されてしまった。
自分でもすごく単純だと思う。
「...やばいね」
「うん。超やばい」
「ヤバすぎだよ」
彼女達の存在を瞬時に忘れていた都合のいい俺は慌てて渋谷に抱きついて顔を隠す。
渋谷は笑って俺の頭を撫でて。
「...あれ?お前ら、まだ居たんだ」
心底不思議そうな言い方の渋谷に、彼女達は何故か興奮していて写真を撮っていいかと聞いてくる。
冗談じゃない。
渋谷の腕の中で首をブンブン振って拒んだ。
「あー?無理。俺んだから誰にも見せない」
渋谷のセリフにきゃーと興奮MAXの彼女達の声が響いた。
顔を真っ赤にして、見られないように渋谷の胸に顔を埋める。
きゃーきゃー言いながら、彼女達は去っていく。最初から最後まで騒がしい。
「...もぅ行った。顔あげて?」
ツンツン、髪の毛を渋谷に引かれて顔を上げるように促されるけど、上げることができない。
「...真っ赤。可愛いね、きぃ」
顔をあげれない理由を見透かされ、俺は照れ隠しを込めて渋谷の脇腹をつねった。
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