アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
初恋。
-
『放課後屋上に来てください。
お話があります。
神條幸哉』
かなりベタな文章にしてしまったと、屋上で風に当たりながら今更ながらに後悔する。
仕方ないじゃないか、初恋なんだから。
……なんて、誰に対する言い訳なんだか。
しばらく待っていたら、後ろのドアが開く音がする。
無意識に心臓が高鳴り、足が震える。
ダメだ、こんなんじゃ。
逃げるな、俺…!
「……手紙くれたの、君?」
落ち着いた、澄んだような…でもどこか、甘い声。
俺の、好きな人の声。
「お、俺ですっ!」
裏返ったような変な声が出る。
くす、という、笑い声が聞こえる。
目の前で俺を見る、澄んだ瞳。
「瀬戸内、蒼李さんっ!」
すぐ近くで感じる好きな人の…瀬戸内の香り。
覚悟を決めるように、唾を飲み込む。
瀬戸内を、見つめる。
「……俺、瀬戸内と付き合いたい!」
「…………セックスならいくらでも付き合ってあげるよ、神條くん。」
…………え?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 3