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あの日は結局雪也がそのまま寝ちゃってカラオケには行けなかった。
それから、雪也にもなんだか余計に距離を置かれるようになった気がする…
「ただいま…」
そんなある日帰ると雪也は黙ってテレビを見ていた。
「なにも無視することはないだろ」
「はいはいおかえり」
素っ気ない態度で返される。
「……なぁ、雪也。この前は悪かった。だから、これ買ってきたんだ」
ギリギリのバイト代で買ったテレビの取材も受けたと有名なケーキを差し出す…
「なにこれ?」
「せめてお詫びの品をと思ってだな…」
「食べ物で釣ろうとしてんのバレバレだから。俺を馬鹿にしてんの?」
「いや、そんなつもりは…」
「じゃあなんで俺が怒ってるかわかってんの?!」
「それは……雪也に無理やりあんなことしたから…すごく嫌だったろうなと思って…」
「…もういい」
「え?」
「もう2度と俺に関わらないで。俺もここから出てくから…」
「え?!ちょっと、待っ…」
俺は雪也を全力で止めに行くことはできなかった。
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