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俺は雪也に言われた通りにその辺で時間つぶしながら家に帰った。
「ただいまー」
玄関の扉を開けると雪也は泣きそうな顔で歩み寄ってきた。
「ど、どうしたんだ、雪也?」
「その……作ろうとしたんだ……」
「え?」
台所を見るとお菓子作りをするための材料が置かれていた。
「飯作ってたんじゃないのか?」
「ケーキ作りたかったんだ…前に樹の誕生日が今日だって知ったから……」
そういうことか……
「でもなんでケーキ作れなかったんだ?お菓子系は作れないのか?」
「作れるけど……どれも有名パティシエのレシピばっかだから材料費とかも全然足りなくて……ごめん……」
「雪也は何も悪くないだろ…だから…」
「違う……それでも俺、自分で工夫して作ろうとしたんだ……それなのに……俺…アンドロイドだからレシピ通りにしか出来ないから作れなくて」
「大丈夫。ある程度の材料はあるんだろ?じゃあ、一緒に作ろう!」
「え…だけど…」
「俺も作りたかったからいいんだよ。それより早く手伝って」
「わかった…」
それから俺らは一緒にケーキを完成させた。
「出来たな」
「形はちょっといびつだけどね」
「まぁ、上出来。よし、食うか」
俺はケーキを皿に切り分けた。
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