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何かが違う
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トド松に差し出されたグラスを見つめて一松が首を横に振る。
おそ松もグラスを無言で差し出す。
「…俺のも飲んでよ」
「…いいよ、あんま飲むと酔うし」
一松が頑なに拒んだ。おそ松はへらへら笑いながら「お兄ちゃん寂しいなー」と一松と肩を組んだ。
「…ちょっ…おそ松兄さん…重…」
「…じゃあ無理矢理にでも飲ませてやるぞー」
そう言うと一松が露骨に嫌そうな顔をした。
完全に酔ってんなおそ松兄さん…
酔っ払いに絡まれるほど面倒くさい事はない。
適当にいなしてしまおうと一松がため息を吐いた。
「…無理矢理とか、出来る訳ないじゃん」
おそ松が眉をひそめる。笑顔を作り出して空笑いをした。
あぁ、酔いに任せた本音が出そうだ。
「…俺、本気なのになぁ…」
一松はその微妙な違いに気付かず続けた。
「…冗談やめてよ…酔っ払いおそ松兄さん、てか本気って何のこと言って……ッ!?」
そう言いかけた一松の唇をおそ松の口が塞ぐ。一松の目が大きく見開かれた。
逃げ出そうとする一松の頭を片手で押さえる。
「…んむ…ッう…」
苦しさでぼやける一松の視界にトド松が映る。
「…ットド…まッ」
助けろよ、と言いたげな一松の顔がトド松の目に映る。
トド松はその顔にスマホを向けてシャッターを切った。
「…ッ!?…んぅ…っ」
…やっと見れたね、
一松兄さんのその顔。
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