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赤色の言葉
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「…っわっかんねぇよ…」
一松がふいっと横を向いておそ松の言葉に返すと、おそ松は一松の顔をのぞき込んだ。
「…じゃあ教えてやろうか。…俺達がどれだけ一松のことが好きで、どれだけめちゃくちゃにしたいか」
「……っ!」
おそ松の聞いたことのない真剣味を帯びた声にびくっと一松の肩が怯えたように震えた。
その後ろにトド松が近づく。
「…一松兄さんってさぁ、まだ誰ともヤったことないよね?」
耳元で囁くと一松が体を強ばらせる。
「…やる…って俺…男だし…」
「…いいんだよ、性別とか」
そんなのどーでもいい、と誰に言うわけでもなくおそ松が呟く。
「…俺達は一松が好きなんだから」
「…好き…?」
ぼそっと繰り返した一松におそ松が頷いた。
「…そう、好きなんだよ。一松」
ふっと酒の匂いが一松の鼻を掠めたと思った瞬間には一松はおそ松の下敷きになっていた。
「…ッ!?」
ああ、おそ松兄さんに押し倒されたんだ。と一松が理解するのに数秒の時を要した。
「トッティ、俺先でもいいよな」
「…どうせ譲る気なんてないじゃん…いいよ。先でも」
机の上に置いてあったグラスを手に取って座ったトド松はグラスの中身を回した。
「…ッ!?」
一松がびくっと体を竦ませた。パーカーの中におそ松の手がするっと入り込んだからだ。さっきまでグラスを持っていたせいかその手はひんやりと冷たく、そのため一松は驚いた。
「じゃあ、ちょっと構ってよ。ね?一松」
にっと笑ったおそ松の顔が恐ろしい化け物か何かのように見えてくる。一松が固唾を呑み込んだ。
「…ッや…いやだっ…」
おそ松の手を引き剥がして一松がおそ松の体の下でその体を押し返そうとする。
「大人しくしてろ…って…わっ!危ねっ」
おそ松が一松の反撃をまともに食らい思わず尻餅をつく。
「痛って〜…全く強情だなぁ」
鼻の下を指で擦って呆れたような溜息をついた。一松がはあはあと涙目で荒い呼吸を繰り返す。
「…それ…っ次やったら…ぶっ殺すぞ…ッ」
服を整えながら一松がおそ松を睨む。しかしおそ松はその痛いぐらいの殺気を何ともない顔でサラリと受け流した。
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