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なんでこんな日なんだろう
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すうっと目が開き目が覚める。
勉強途中、机に突っ伏して眠っていたみたい。
顔の下敷きにされていたテキストが涎で濡れてよれてしまってる。
今、何時だろう??とまだ眠い目を擦って壁に掛けられた時計に目を向けた。
「!?」
はっと目を真開く。
いやいや、間違い間違い、とぱちぱちと目を瞬かせて見るけれど、時間は進むけれど元には戻らない。
一時間目がとっくに始まってしまっている時間。
二日間は普通に大丈夫だったのに、なんだってこんな最終日にこんなことに。
こんな時はどうしたらいいんだろう??
分かんない。
ねぇ、翔、ボクはどうしたらいいんだろう??
焦りが生まれる。
とりあえず、準備??とか思うのに、何をすればいいか分かんない。
シャツのボタンをかけ違えたり、ズボンのチャックが途中で止まったり、ネクタイが見つからなかったり、なんだってこんな日なの??
もう泣きたいよ、叫びたいよ、それでも、そんなことしたって何も変わらないから。
机の上に放り投げられたシャーペンと消しゴムだけを引っ掴んで鞄に入れれば家を後にする。
外に出る、そんな時に鍵が無いとか気付くんだからもう本当にいや!!
なんとか、見つかったけど二限目も終わっちゃったじゃん。
ぱたぱた走って学校に向かう。
はぁはぁと息を切らしてテスト途中の教室に乱入。
先生に嫌な顔されて「早く着席しなさい。」と言われ、席に着けば乱暴にテストを渡される。
荒れた息を整えながら文字を読む。
何度も何度も同じとこを読んでも何も頭に入ってこない。
何を言ってるの??
何を問いかけているの??
分かるはずなのに分からない。
落ち着かなきゃ、そう思うのに焦りに焦ったボクの心は落ち着く気配を見せなかった。
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