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抱えられて
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「まだ、見たかったのに。」
「遅刻するから。」
キミはボクを担いで学校へ向かう。
昔は同じくらいの身長だったのに、いつの間にかボクだけおいてけぼりな身長が悲しい。
体格も全然違ってキミは軽々と抱いちゃうし。
「うさぎさんと学校どっちが大事なの⁇」
「学校。」
まぁ、当たり前なんだけど、なんか、さらりと言われるとムカつく。
ボクはぶすっとする。
けど、キミはお構いなしで。
帰りに見て帰ろう。なんて。
今がいいのに。
「降ろして‼︎」
校門前でボクは声をあげる。
ここから先はもうどこにも逃げたりしないし。
「はいはい。」
キミはボクを丁寧に降ろした。
地に足がつき、ボクは走りだす。
「翔のばぁーーーーか。」
「ちょっ、海‼︎」
キミが追いかける。
ボクが素直に教室に向かわないの分かっているから。
短距離であればキミにまだ敵う。
ボクはキミを撒いていつもの場所へと向かった。
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