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甘いおやつは何だろう
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家に帰り着き、キミが鍵を開ける。
「ただいまー。」
靴を脱ぎ捨てあがると、キミに靴を並べなさいと怒られる。
ぶすっとしながらキミに言われた通りに靴を並べる。
まぁ、キミは並べ終えるとえらいえらいって頭撫でてくれたからいいけど。
「ちゃんと、手洗うんだよ。」
「分かってる‼︎」
ぱたぱたとリビングに向かおうとしたのに、キミにそう言われて洗面所に向かう。
うるさいけど、従っとかないと夕食もおやつもなくなるし従うしかない。
「ねー、翔ー。今日のおやつなぁに⁇」
手を洗い台所にいるキミに問う。
キミはエプロンをして冷蔵庫を覗き込んで、「んー、プリンかな。」と答え、中からキミの手作りのプリンを取り出す。
「ホイップする⁇ホイップ、ホイップ。」
「するよ。するから、ちゃんと待ってて。」
「はーい。」
リビングに向かいキミを待つ。
キミのプリンは大好物の一つだ。
楽しみでたまらない。
といっても、キミの作るもので嫌いなものなんてないんだけど。
「できたよ。」
しばらく待っていると、キミが透明なガラスの器にプリンが盛られていて、プリンの横にはホイップ、上にさくらんぼが乗ったおやつをもってくる。
ボクはいただきますをすると、スプーン手に取りそれを食べる。
甘くてとろとろでキミの作る味。
「美味しい⁇」
キミが問いかける。
ボクはその問いにこくんと首を縦に振った。
「食べ終わったら宿題ね。」
「えー。お昼寝タイムは⁇」
「5時間目にしたでしょ⁇」
「翔のケチー。」
「夕ご飯…」
「はいはい。分かりました。宿題します。」
食べ終え、スプーンを置くとしぶしぶと宿題を鞄から取り出す。
体育祭練習しかなかったのに宿題あるとかおかしくない⁇
おやつ食べ終えて幸せな気分なのに嫌なことしなきゃいけないとかおかしくない⁇
ボクは筆箱からシャーペンを取り出し、シャーペンを走らせる。
キミも目の前で同じ宿題を解き始め、それを覗き込もうとしたけど、「自分で解かなきゃダメ。」って言われた。
本当、キミってケチだ。
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