アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
佐伯
-
「ほんとに元気ですよね…」
達したのは彼だから、体力はこちらは消耗してない。元気なのは、そうして自分が仕掛けるいたずらに何度でも反応して達することができる彼だと思うが、いたずらしてる側からは言えない。
「どうしようかな、最初から見たほうがいいのか、続きからでいいのか…。部長、見られたなら、このあたりってまだ話にあまり関係ないです?」
DVDの話らしく、
「見てないよ、君と一緒に見ようと思って借りてきたんだから」
じゃあみろよ、おとなしく、と、尖らせた唇に軽くついばむようなキスをし、
「最初から見よう。つまみと、酒用意するから10分待って」
と空になってたビールの缶を分別ゴミ箱に捨てる。
可愛がられて育ったんだろう彼は、ファーストフードやスナック菓子よりも、漬物や野菜の浸しなんかを好むから、この時間に食べても中年の自分でもそれほど太る心配がないのがいい。おかげで彼が来るようになってから、体調が目に見えてよくなった。彼の抱き心地のいい肌触りもそんな食生活から来てるのだろう。
「俺、やりましょうか」
声をかけてくれるが、彼はわからないのだろう、なにかしてあげたいという気持ちを。
彼のために、してあげられることがある自分がうれしい。
健気とか一途とか、そんなきれいな言葉ではない。
束縛といったほうがあってるかもしれない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 12