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澤木
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セックスして、つくってもらったご飯を食べて、自分の部屋とは違い足を伸ばして入れる、しかも追い炊きまでできる風呂に入って眠る。
こんなんでいいのか、と自問するが、男が楽しそうなのでいいのだろう。多分。
ひっかかるのは、男に答える言葉を持っていないからだ。
むつごとで、かわいいとか好きだとか言う男は今までもいた。それは言わば、前戯のひとつで、男のように何でもないときにまで使われる言葉じゃなかった。
好きと言う言葉は、耳に心地よく、男は返事を求めない。甘えている自覚はある。けれど、口先だけで返す言葉を吐き出せない。それは、男にたいして失礼すぎる、気がする。
時々、仕事中に、視線を感じる。
窓を背にしたお誕生日席だから、視界には常に自分が入る、のだろう、と言うのはわかっているから、極力意識しないようにしているし、意識しないでほしい、といった。男にも。
でも、当然、そんなわけにもいかない。
自分だって、意識してる。
答えを見つければ、落ち着くのだろうか?
答えは、見つかるのだろうか?
それは、好きか嫌いかの2者択一ではない。
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