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佐伯
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酔いやセックスの疲れで寝入る時以外、彼はベッドで本を読む。
本を読むか、酒で酩酊するか、セックスで失神同様に眠るかでなければ寝つけないのだ、と、冗談なのか本気なのか言ったから、ベッドサイドにテーブルとスタンドを買った。
同じベッドの上で、昼間にセックスして、夜はしないで眠る、というのが土曜の朝から日曜の昼までを過ごすときのサイクルになりつつある。
明るいうちにすると感じやすいでしょう?
土曜の朝から酒を飲むこと、セックスをすることは、禁忌めいて刺激的らしい。
金曜の夜からのこともある。飲み続けて、酔いに任せて睦みあって、酔いで勃たないことがあっても抱き合ってれば楽しいらしい。
勃たなくても入れられることは嫌がらず、いかないだけで気持ちはいいらしいから、別に不満はない。
「触ること、好きなんですよ」
そんな風にいって、終わってからも、性器や胸板や乳首に触れたがる。指で、唇で、舌で。
だから、つい明るいうちに消耗してしまうのだ。再び兆して、新しいラウンドを始めることになる。
だから、ベッドで何もしないで、単に間接照明で本を読んでいるときの彼の横顔は、会社での顔に重なる。
切り替えがなかなか最近、うまくいかない。
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