アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
Next.夜 1
-
俺は大学へ進学し、
小学校に勤務するようになった。
その頃から音はますます心を閉ざすようになり、
とうとう家からも出なくなった。
誰しも音のことを腫れ物のように扱い、
俺は、
薄れ行く先輩の声を手繰り寄せて
死んでしまいそうな身体を保っている。
先輩のことを思うと、
心がまともになっていくような感覚さえした。
そうやって彼を思うけど
ホッとすると同時に、
今の自分の惨めさに吐きそうになる。
先輩から帰国の知らせが先日届いたが、
俺は彼に胸を張って会えるような人間にはなれなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
33 / 81